2016年11月10日8:00
「からだ健診ギフトカード」により、日本の健康診断の受診率向上につなげる
凸版印刷は、2016年11月9日、日本初の健康診断の支払い専用のプリペイドカード「からだ健診ギフトカード」の発売開始を記念して商品発表会を開催した。「からだ健診ギフトカード」は、契約施設で受診したがん検診や人間ドック健診の支払いができる健診専用のギフトカード。カードの発行は三井住友カードが行い、凸版印刷が事業運用する(執筆:S.H)。
契約施設で受診したがん検診や人間ドック健診の支払いが可能に
ココカラファインヘルスケアと富士薬品グループでカードを販売
「からだ健診ギフトカード」の販売地域は、関東(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、静岡県の伊豆地方)、関西(滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県)の1都2府8県の日本人間ドック健診協会の会員施設および協力会員施設となり、順次エリアを拡大していく。
まずは、ドラッグストアの「ココカラファインヘルスケア」と「富士薬品」グループの店頭でインコム・ジャパンのPOSA技術を活用して販売を行う。販売券種は、1万円券(1万700円)、3万円券(3万1,500円)で、購入後の有効期間は2年間となる 。
大切な人の健康と幸せを守るきっかけに
凸版印刷は従業員や家族のさらなる健康づくりを推進
医療法人社団同友会 理事長 高谷典秀氏は、「奥さまやご主人、両親など愛する方からの健康になってほしいという想いを『からだ健診ギフトカード』に込めて贈っていただき、1人でも多くの方に受診いただいて、健康と幸せを守ることにつながれば」と期待を込めた。
凸版印刷では、健康経営の推進のため、2015年10月29日に「健康経営宣言」を発表。その実現に向け、従業員や家族のさらなる健康づくりを推進するとともに、同社の印刷テクノロジを駆使し、社会全体の健康づくりに役立てていく方針を示した。「からだ健診ギフトカード」は、健康事業の推進を加速させるサービスであると、凸版印刷 専務取締役 人事労政本部長 秘書室、法務本部、文化事業推進本部担当 大久保 伸一氏は説明した。
厚生労働省の2014年「国民健康・栄養調査」によると、過去1年に健診を受けていない男性は27.8%、女性は37.1%となった。特に専業主婦や会社に属さない女性は、健康診断が義務付けされていないため、自発的に受診しない限りきっかけがないことが、受診率が低い大きな理由だと考えられる。そのため、「きっかけを提供できれば、受診率を向上できます」と、凸版印刷 西日本事業本部 関西生活・産業事業部長 奥山卓二氏は話す。
健康診断を贈るギフトカードは女性の利用意向が高い結果に
NPO法人日本人間ドック健診協会の協力を得て事業化が実現
2015年6月に凸版印刷が1,040名の20~60代男女を対象に行った消費者調査によると、女性の利用意向が5割と高い比率となった。中でも20代女性が64.7%、30代女性が56.7%と意向が高いことがわかり、家族の健康を想う気持ちをカタチにできる新しいソリューションとして健康診断を贈るギフトカードを商品化に至った。
商品化に向けて、昨年末に経済産業省が発表した健康診断受診時の「グレーゾーン解消制度」により、健康診断を受診した際に医療機関で決済手段としてプリペイド式のギフトカードを使用することは、医療法第7条第6項に定める「営利を目的」とするものに該当しないこと、また、医療法第6条の5に定める医療広告規制の該当有無及び広告可能な範囲が明確となったことも大きい。凸版印刷では、NPO法人日本人間ドック健診協会の協力を得て、「からだ健診ギフトカード」発行の事業化が実現したそうだ。
商品説明会には、関根麻里さんがゲストで登場。関根さんは、「ギフトカードというと商品券のイメージがありましたが、健康に関するギフトカードっていままでなかったですよね」とコメントした。また、ココカラファインヘルスケアと富士薬品で販売される点については、「生活者の身近な店舗で買えるのは便利ですよね」と語った。なお、父の勤さんは、2016年5月に番組の企画で人間ドックを受け、心臓の冠動脈疾患の手術を受けたが、早期発見だったため、大事には至らず、元気そのものだという。また、凸版印刷から「からだ健診ギフトカード」をプレゼントされ喜んでいたが、「母にプレゼントしたい」と話した。