2021年8月20日8:12
PayPayは、2021年8月19日に記者説明会を開催し、加盟店の2021年10月以降の決済システム利用料を有料化すると発表した。店舗の集客に活用できる「PayPayマイストア ライトプラン」加入の場合は1.6%、未加入の場合は1.98%となる。
記事のポイント!
①国内のキャッシュレス化に貢献
②QRコード決済で3分の2のシェア
③スマホ決済の送金回数シェアは77%に
④10月から手数料を1.60%、1.98%に設定
⑤「PayPayマイストア ライトプラン」でデジタル化支援
⑥2021年中にスタンプカード機能提供へ
⑦「3%振り込みますキャンペーン」を実施
⑧5つの地方自治体との成果を発表
国内のキャッシュレス促進に貢献
記者説明会ではまず、PayPay 代表取締役 社長執行役員 CEO 中山一郎氏が登壇。国内のキャッシュレスにおいて、特に暮らしに根付いた決済回数でスマホ決済が貢献しているとした。特にこの3年間で現金がスマートフォン決済に置き換わり、キャッシュレス化が促進。14%の回数シェアとなった。その主たる要因として、中山氏は1つ目にPayPayの登場を挙げた。また、キャッシュレス・消費者還元事業の実施やコロナ化で非接触の需要が高まったことも大きい。
現在、スマートフォンを活用したQRコード決済におけるPayPayのシェアは3分の2となった。「決済回数(18億回)や金額(3兆円)ともに3分の2のシェアを支持いただいています」(中山氏)。第一四半期の3カ月で2年前の1年間に相当する決済金額と決済回数を数えている。2021年度は20年度をさらに大きく上回る勢いで成長を続けると考えている。その要因は多くのユーザー(4,100万強)や加盟店(340万カ所)を有しているためだ。また、アプリのダウンロードも増え続けており、iOSでは依然としてトップ10、Androidでも強い支持を集めているとした。
個人間送金は今年度1億超えを視野に
PayPayでは、オンライン、オフライン、請求書払い、個人間送金で利便性を追求している。オフラインは、多くのお店で使えるようになった。例えば、「セブン-イレブンアプリ」でPayPayを連携しているユーザーは650万人を超えている。また、オンラインは、2020年から急速に拡大。「Yahoo!ショッピング」「PayPayモール」を皮切りに、今年リニューアルした「ユニクロオンライン」などでも利用可能だ。24時間手元のバーコードをスマートフォンで読み取って支払いが可能な請求書払いは、税金、電気、ガス、水道など47都道府県のさまざまなシーンで利用できる。個人間送金として、昨年は4,400万回の全国の銀行での振り込み/給与振込件数がスマホ決済で行われたが、PayPayは77%のシェア(3,400万回)があるという。今年度は1億に迫る、1億を超える回数に達すると見込んでいる。
また、PayPayのサービスをスタートした当初は決済中心だったが、クーポンや運用など、現在は暮らしを彩るさまざまな機能が追加されている。今後は、PayPayブランドにリニューアルしたグループの金融サービスと緊密に連携していく。
なお、現在はコロナ禍でインバウンド消費が見込めない状況だが、その間も着実に加盟店と準備を進めている。コロナが終息して観光客が戻ってきたときにキャッシュレスになったと外国人が感じる社会を目指していきたいとした。
PayPayは3兆円の売り上げに達したが、国内の個人消費は300兆円あり、まだ1%程。世界の個人消費は6,000兆円あるが、その2,000分の1だ。中山氏は「これからもどんどん利便性を追求して、キャッシュレスで利便性を追求して、生産性が高い、効率の良い社会をつくってまいりたい」と意気込みを見せた。
「PayPayマイストア ライトプラン」でデジタル加速へ
10月からの新プランについては、取締役 副社長執行役員 COO 馬場 一氏が説明した。年商10億円以下の加盟店、個人事業主の手数料を1.6%、1.98%に設定した。「PayPayマイストア ライトプラン」(月額1,980円/店舗(税別))に加盟する店舗は手数料が1.6%となる。1.6%の手数料に関しては、「キャッシュレス業界では最低水準の手数料」であると馬場氏は自信を見せた。
また、翌日入金の機能も2022年3月まで手数料無料で提供するという(通常、別途利用料0.38%(税別)と振込手数料が発生)。
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