2021年9月1日8:00
第二弾でFGOとコラボした12のキャラクターを販売
ソニーでは、FeliCaチップを内蔵し、楽天Edyの電子マネー機能が利用できるアクリルキーホルダー「推し払い(おしはらい)キーホルダー」の第二弾を展開中だ。FGOとのコラボで12キャラクターをラインナップし、9月5日まで予約を受け付け。完全受注生産で11月頃から順次発送を開始する。課題となったコストや通信性能検定のクリアを含め、商品開発の経緯や第一弾の反響などについてソニーの担当者に話を聞いた。
記事のポイント!
①FeliCa ICチップの出荷は2021年8月現在で15億強
②第一弾が好評、第二弾として12種類のキャラクターを販売
③コストと通信性能検定のクリアが障壁に
④さまざまな形状に対応、自社完結のプロダクトとして展開
⑤モジュールはRC-S129/1を採用
⑥決済機能という価値をプラス
⑦第三弾の展開に向けてリサーチ・分析
⑧決済以外の活用も視野に?
第一弾の好評を受け第二弾発売
12種類のキャラクターを販売
「FeliCa ICチップ」の累計出荷数は、2021年3月時点でカード用ICが11億3,000万、モバイル用ICが3億4,700万個(iOS搭載チップは除く)となっているが、2021年8月現在では15億を超えており、国内の交通や決済、社員証分野で重要な役割を継続して担っている。
FeliCaの開発元であるソニーでは、電子マネー機能付きアクリルキーホルダー「推し払いキーホルダー」を企画・製作。その第二弾となる、劇場版「Fate/Grand Order -終局特異点 冠位時間神殿ソロモン-」(FGO)とのコラボ企画が、現在進行中だ。
「推し払いキーホルダー」は、キャラクターを印刷したアクリル製のキーホルダーに、FeliCaのモジュールを組み込んだもの。楽天Edyの電子マネー機能が利用できる。コンビニ、自動販売機、イベント会場などに設置されたリーダライタに「推し払いキーホルダー」をかざすだけで、支払いやチャージを行うことができ、楽天ポイントも貯められる。
デザインは、FGO の12種類のキャラクターをラインナップ。8月20日~9月5日まで、通販サイト「ANIPLEX+(アニプレックスプラス)」で予約を受付中。価格は各2,980円(税込)。商品は11月頃より順次発送予定となっている。
「推し払いキーホルダー」第一弾は、今年、テレビシリーズ放送10周年を迎えた人気アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」とのコラボで展開した。キャラクター2種類のデザインを用意し、各2,980円(税込)で、5月1日~31日まで「ANIPLEX+(アニプレックスプラス)」で予約を受け付け。すでに商品の発送を終えている。メディアやSNSをはじめ、この第一弾が予想以上の反響を呼び、販売も好調だったことから、今回の第二弾につながった。
金型を使用しない多層構成でコストを削減
透明性のある高いデザイン性も確保
「FeliCaを活用したキャラクターグッズをつくりたい」という社内の声から生まれた「推し払いキーホルダー」。アクリルキーホルダーに電子マネー機能を搭載するというアイデアには早々に行き着いたものの、開発にあたっては「技術的に2つのハードルをクリアする必要があった」と、ソニー FeliCa事業部 カード設計課 中野晶氏は振り返る。その2つとは、コストと通信性能検定。少量多品種生産を宿命とするキャラクターグッズゆえの課題であった。
まずコスト対策としては、金型を使用しない多層構成の製法を採用。デジタル印刷を駆使して、金型代、版代を不要とすることで、初期費用や製作費を削減している。この製法ではアクリルキーホルダーの特徴である透明性のある外観を損ねずにFeliCaモジュールを内蔵することができるため、高いデザイン性も確保できる。電子マネーの埋め込み位置やFeliCaセキュアIDは裏面から確認できる。
「FeliCa RF性能検定」をクリア
自社完結のプロダクトも強みに
もうひとつの通信性能検定について。「FeliCa RF性能検定」では従来、汎用的な電子マネー機能をキーホルダーに付けるためには形状ごとに検定にパスすることが必要だった。
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