クレディセゾンの「CSDX戦略」、新アプリやデジタルカードの期間短縮・低コスト化で成果

2021年9月13日8:00

クレディセゾンは、デジタル技術活用によるビジネス変革・転換に取り組んでおり、顧客の期待を超える感動体験を提供するデジタル先進企業を目指してDX戦略「CSDX戦略」を策定した。2021年9月8日には記者向けの説明会を開催し、CSDX戦略策定の経緯と今後の方向性について、クレディセゾン 取締役(兼)専務執行役員 CTO(兼)CIO 小野和俊氏が紹介した。

クレディセゾン 取締役(兼)専務執行役員 CTO(兼)CIO 小野和俊氏

記事のポイント!
①CSDXの軸は「Customer Experience」と「Employee Experience」
②モード1とモード2開発を協調するバイモーダル戦略、デジタルIT人材を2024年まで2割に
③ビジネス部門と融合して開発する伴走型内製開発
④FAQシステム、ナレッジシステムを3カ月で構築
⑤2025年までにシステムの8割をクラウドへ、Slackも全社導入
⑥アプリデザイン部分等も内製化
⑦デジタル技術・アプリ活用ではセゾンの強みであるアナログでの顧客体験を融合
⑧CSDXを全社を挙げた取り組みに

CSDXの軸は2つ

小野氏は、サン・マイクロシステムズ、アプレッソ、セゾン情報システムズを経てクレディセゾンに入社した。2019年からクレディセゾンの全セクションのデジタル化を推進している。

クレディセゾンがCSDXを考える軸は2つ。1つは、「Customer Experience(カスタマーエクスペリエンス)」により、顧客の感動体験を創出することだ。もう1つは「Employee Experience(エンプロイ・エクスペリエンス)」で、仕事が楽になった、間違いが起きにくくなった、明日もこのシステムを触りたい、といったように、社員の体験をより良くしていくことだ。そのうえで、これまで国内でDXがなかなか進まないのは、デジタル技術を使うことが目的化しているからだとした。

顧客体験の向上に向けて、アジャイル開発体制を構築。デジタル技術・アプリ活用の推進といった「C1(事業創出)」、オープンイノベーション戦略の「C2(事業創造)」、社員体験の向上として、IT・デジタル部門の融合や伴走型内製開発の推進による「E1(デジタル開発プロセス)」、クラウド利用の加速、外部システム連携の推進、デジタルIT投資予算といった「E2(デジタル基盤強化)」が挙げられる。

クレディセゾンでは、システムの内製化に力を入れている。外部ベンダーに依頼した時の課題として、システム実現までのスピード、コストなどが挙げられる。また、要件定義策定後に、変更が難しい点も挙げた。さらに、社内にノウハウが残らないのも課題だ。小野氏は「内製で自分たちが作っていく選択肢がないのが問題」であるとした。また、外販するにしても内製化により、社内で修正できる選択肢を持つことが重要となる。

バイモーダル戦略を推進

クレディセゾンでは、失敗が許されない領域に適した安定性を重視するモード1の開発と、スピードを重視し、時代の変化に素早く対応するモード2の開発の双方を協調するバイモーダル戦略を推進している。モードは1は歴史のある日本企業に多い、安定性重視でしっかりルールを守って行うシステム開発でROI(投資利益率)を重視する。モード2はスタートアップに代表される、スピードと技術と柔軟性のあるシステム開発だ。小野氏は「モード1とモード2のどちらかを是とするのではなく意志混在を使い分けていく」と話す。

小野氏が2019年3月に着任後、クレディセゾンでは主に同氏のブログを使ってデジタル人材の採用活動を行ってきた。外部でスタートアップの同業経験者から、機動性や技術力がある人を採用してきた。デジタル人材の育成に関しては3つのレイヤーで考えている。レイヤー1は外部で活躍していたコアデジタル人材だ。レイヤー2はビジネスデジタル人材となり、ビジネスで活躍してきた人の業務知識を活用し、全社横断的にアプリ開発等のデジタル化を推進するハイブリッドな人材となる。レイヤー3はドメインエキスパートや業務システムエキスパートといったデジタルIT人材だ。現状はクレディセゾン4,500人の社員のうち150人がデジタルIT人材となり、これを2024年度までに1,000人規模、構成比20%に拡大することを掲げている。

伴走型内製開発を実現へ

このコンテンツは会員限定(有料)となっております。
「Paymentnavi Pro2021」の詳細はこちらのページからご覧下さい。

すでにユーザー登録をされている方はログインをしてください。

関連記事

ペイメントニュース最新情報

ポータブル決済端末、オールインワン決済端末、スマート決済端末、新しい決済端末3製品をリリースしました(飛天ジャパン)

国内最大級のクレジットカード情報データベース(アイティーナビ)

「お金の流れを、もっと円(まる)く」決済ゲートウェイ事業のパイオニアとして、強固なシステムでキャッシュレス決済を次のステップへと推進します。(ネットスターズ)

国内最大級の導入実績を誇る決済代行事業者(GMOペイメントゲートウェイ)

決済シーンにdelight(ワクワク感)を!PCI P2PE 認定国内実績 No.1の「確かな信頼」を提供します(ルミーズ)
電子マネー、クレジット、QR・バーコード、共通ポイントなど、多数のキャッシュレス決済サービスをワンストップで提供(トランザクション・メディア・ネットワークス)
決済領域を起点に多様なビジネスニーズに応える各種ソリューションを提供(インフキュリオン)
ReD ShieldやSift等の不正検知サービスを提供し、お客様の不正対策を支援(スクデット)
BtoCもBtoBも。クレジットカード決済を導入するならSBIグループのゼウスへ。豊富な実績と高セキュリティなシステムで貴社をサポートいたします。(ゼウス)
TOPPANの決済ソリューションをご紹介(TOPPANデジタル)
多様な業界のニーズに対応した、さまざまなキャッシュレス・決済関連サービスを提供する総合決済プロバイダー(DGフィナンシャルテクノロジー)
決済業務の完全自動化を実現する「Appian」とクレジット基幹プラットフォームを合わせてご紹介!(エクサ)
チャージバック保証、不正検知・認証システムなどクレジットカード不正対策ソリューションを提供(アクル)

非対面業界唯一!!カード会社とダイレクト接続により、安心・安全・スピーディーで質の高い決済インフラサービスを提供。Eコマースの健全な発展に貢献する決済代行事業者(ソニーペイメントサービス)

stera terminalでお店のポイントがつけられる「VALUE GATE」(トリニティ)

Spayd スマートフォン、タブレットがクレジット決済端末に!(ネットムーブ)

DNPキャッシュレス 決済プラットフォームをご紹介(大日本印刷)

PAGE TOP