2021年12月22日10:20
KAERUは、もの忘れが増えてきた人をはじめ、認知症と診断された人や認知機能の低下に不安がある人なども簡易に使用できる買いものアシスタントアプリ「KAERU(かえる)」に、 国際ペイメントネットワークブランドMastercardが付いたプリペイドカードのアシスタントプリカ機能を実装し、2021年12月21日から同サービスの事前申し込みを開始した。
同カードは、 TOMOWELPaymentServiceが提供するプリペイドカードプラットフォーム(Baas事業)との共同開発によるKAERUオリジナルのプロダクトになるという。日本初となるMastercardブランド付の高齢者をメインターゲットとしたプリペイドカードということから、三菱UFJニコス、Mastercardからの協力を得て、運営スキームや利用条件などをユーザー向けに新たに整備した。
買い忘れや多重買いといった、もの忘れが増えてきた人や認知症と診断された人が心配されている買いものでの困りごとをアシストできるアプリ「KAERU」は、2021年9月に買いものメモ機能がついた「KAERU」β版をリリースしている。このほど、国際ペイメントネットワークブランドMastercardがついたプリペイドカード(特許出願中)のアシスタントプリカ機能を実装し、ペイメント機能とその他オプション機能をつけてサービスの本格始動をする。
アシスタントプリカ機能へ申し込みをすると無料でプリペイドカードが発行され、自身でチャージが可能だ。また、オプションであるパートナー機能を利用することで家族からのチャージや家族への通知が設定に応じてされるようになる。
KAERUカードは事前チャージ式のプリペイドカードであり、世界中のMasterard加盟店でクレジットカードと同じように支払いできる。また、カードは毎日、決められた金額通りにチャージされるため、使いすぎや持ちすぎの心配がない。さらに、前日に使った分が翌日自動でチャージされる。パートナー機能を利用する場合、パートナーからのチャージも可能だ。
なお、オプションで利用できるパートナー機能は、利用者の家族などが連携できる機能で、 パートナー設定をすると、 カードを使い始めるための設定や紛失時の対応など、 すべてパートナーに任せることができる。
また、web上でパートナーからチャージができるほか、 利用者が設定する権限に応じて、 決済履歴の閲覧やカードの一時停止なども可能だ。さらに、残高不足で決済が失敗した時などもパートナーに通知がくるそうだ。
そのほか、アプリ上ですぐにカードを停止、再開、再発行もできる。さらに元の残高はそのまま利用可能だとしている。
2021年9月21日に提供開始した買いものメモ機能がついたβ版においては、のべ150名以上の認知症当事者、またその家族からの意見を取り入れ、アプリ開発したという。その後も、「JAはだの」の女性部との連携により体験会を実施し、スマートフォン操作に使い慣れていない50~70代の女性の人々に、アプリダウンロードから操作まで実際に体験してもらい、生の声を聞きながら、既存機能の改善とペイメントの新機能を実装した。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
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