2023年4月25日20:00
東京地下鉄(東京メトロ)は、丸の内線でQRコードを利用したデジタルチケットの実証実験を開始した。利用者は、QR乗車券と連携する沿線のサービスを1つのアプリで利用可能だ。
乗車券と沿線サービスを1つのアプリで提供
2カ月で利便性や技術面を検証、1,500名の利用を想定
QRコードを活用したデジタルチケットの実証実験は、東京メトロの丸の内線で4月25日~6月25日までサービス利用と移動の促進を検証する。東京メトロ 鉄道統括部 副主任の西川祥子氏は「お客様が事前にご用意いただいたQRコード乗車券を利用することでそのまま改札を通過でき、券売機でチケットを発券する必要はありません。QRコードは普及が進んでおりますので、支障なく使っていただけると思い、実証実験として導入しました」と説明する。
東京メトロと連携するサービス事業者は、丸ノ内線全線で利用可能な1日乗車券と提携サービスをセットで販売。利用者は、NearMeの空港送迎と東京メトロ丸ノ内線の1日乗車券をセットで提供する「nearMe.Airport 丸ノ内線QR乗車券パック」、リアルワールドゲームスのQR乗車券と位置情報アプリを組み合わせた新しい周遊体験を提供する「ビットにゃんたーず 丸ノ内線江戸巡り~目指せ!徳川埋蔵金~」、via-at(協力:駅探)の丸ノ内線の1日乗車券とワークスペースが共通で使えるサービスである「via-at丸ノ内線」が利用可能だ。
1日乗車券は丸の内線全駅で利用できるが、そのうち新宿駅、四谷三丁目駅、淡路町駅、御茶ノ水駅、池袋駅の5駅には改札と連動するタブレット端末を設置。西川氏は「既存の改札機を使って、そのままQRコードの読み取りに対応できますので改造のコストを抑えられます」と話す。なお、5駅以外の駅では、駅係員が携帯端末でQR乗車券を読み取り、改札を通過可能だ。
利用者のスマートフォンアプリでは、QRコード乗車券に現在時刻をリアルタイムに表示。また、QRコードの有効期限は5分に設定しており、時間が過ぎると無効になるため、不正を防止可能だ。
2カ月の実験では1,500名の利用を想定している。西川氏は「利用者のユーザビリティの検証、駅係員がコードを確認する際の運用、技術的な検証ができればと考えています」と述べる。まずは連携するサービスを利用する人などが主な対象となる。
センターサーバで処理するABT方式を採用
スピード感のあるサービスの提供も可能に
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