アクセンチュア、デジタルウォレットなど5つのライフトレンドを発表

2023年5月9日8:52

アクセンチュアは、2023年4月25日、生活者の視点から社会やビジネスにおけるトレンドを分析した「Accenture Life Trends2023」についての記者説明会を開催した。今年のレポートは5つのトレンドで構成されているが、その中の1つとしてトークン(支払い方法、ID、ポイントカードなどを表す)を含むデジタルウォレットを挙げた。

生活者の変化に対応した戦略が重要に
専門人材が世の中の変化に合わせ企業支援

生活者のニーズや行動が変化する中、アクセンチュアでは、如何にスピーディに企業としてビジネスの成長を実現するかを支援している。2022年4月から、Accenture Songとして世界各国ブランドを統合し、掛け算でクライアントの価値を高めていけるように努めている。

左からアクセンチュア Accenture Song デザインリーダーシップ エグゼクティブ 番所 浩平氏、デザインリサーチ アソシエイト・ディレクター レベッカ・ブッシュ氏、グロース・ストラテジー マネジング・ディレクター 小林 正寿氏

これまでの国内での取り組みとして、例えばKDDIは店舗だけではなくWebやアプリなど、タッチポイントを横断する形でコミュニケーションを進化させている。セブン&アイ・ホールディングスは、セブン-イレブン、ロフト、イトーヨーカドー、赤ちゃん本舗など多岐に渡る事業を展開しているが、「SEVEN MILE PROGRAM」では、1,500万人の基盤により買い回りを促進させている。資生堂の「Beauty Key by Shiseido」では、美の自信、自尊心を向上させるサービスをつくりあげ、14ブランドのロイヤリティを高めている。みんなの銀行では、従来の銀行のサービスをシンプルに刷新することで、金融機関として初めて世界三大デザイン賞の一つ「レッド・ドット・デザイン賞」でタイトルを獲得している。

アクセンチュアでは、ストラテジー、コンサルティング、デザイン、クリエイティブ、テクノロジー、インテリジェンスという多様な専門性を持つ人材が世の中の変化に対応して企業を支援しているとした。

「Accenture Life Trends」は、世界のトレンドと企業がおさえるべきポイントをまとめた年次レポートだ。2008年より「Fjord Trends」の名のもと発表してきたが、16回目となる今年から「Accenture Life Trends」に改称している。アクセンチュア Accenture Song デザインリーダーシップ エグゼクティブ 番所浩平氏によると、世界40か所以上の拠点で活動するアクセンチュアソングのデザイナー、ストラテジスト、また社会学、人類学、テクノロジーの専門家が、各地域での知見と調査結果を集約して作成したそうだ。

今年のメタトレンドは「コントロールとパワー」
AI、Web3、トークン化…

「Accenture Life Trends」の内容については、デザインリサーチ アソシエイト・ディレクター レベッカ・ブッシュ氏が紹介した。

同年次レポートでは、各トレンドをつなぎ その年のトレンドを象徴する「メタトレンド」を定義しているが、今年のメタトレンドは「コントロールとパワー」だという。レベッカ氏は、AIが生成したアートを用いて5つのトレンドを説明した。

今年のレポートは5つのトレンドで構成。まずは「I will survive-不安定な社会環境に適応する生活者たち-」であり、世界中で起こる危機の影響について探求している。

コリンズ英語辞典による「2022年を表す語」では、長期的な不安定な状況を示す「Permacrisis(パーマクライシス)」が選ばれた。ブランドは、生活者を多面的に捉え、寄り添うことが求められている。さまざまな経済・社会における危機の中で人々の生活や心理が非常に不安定になっているが、人々は闘争、逃避、集中、凍結という4つの反応を切り替えることで、不安定な状況に適応している。ブランドやデザイナーは、こうした人々の変化の兆しを捉え、適切な行動を素早く取る必要がある。短期的には商業的なインパクトがあるかもしれないが、長期的には、今後5~10年の間に購買力が高まる顧客層を見極めることにつながるとした。

2つ目は、「I’m a believer−コミュニティの力から生まれるブランドの未来-」だ。

多くのブランドがロイヤリティ・プログラムを持ち、コミュニティを構築し、参加を促し顧客基盤を拡大することで、利益につながるロイヤリティを獲得している。例えば、アクセンチュアによるインタビュー調査対象者の大半は、過去6~9カ月の間に新しい趣味を試したり、新しいコミュニティに参加したりしている。オンラインでは、Reddit、Discord、Twitchなどのプラットフォームで非常にニッチな話題やテーマを語り合うコミュニティが広がっている。また、国内では、友人間での位置情報のシェアを通して、よりリアルなオンラインコミュニケーションができるサービスが若年世代を中心に関心を集めている。そのうえで、トークンを介して、顧客コミュニティへ有意義なブランドオーナーシップを与えられるかがビジネス成長にとって重要な要素になるとした。Web3やデジタルウォレットの台頭により、ロイヤリティの変革が必要な時に来ている。ブランドは、オンラインコミュニティを活用してブランドへのより強い関与を促すために、ロイヤリティの高い顧客に対してどのようなオーナーシップや機会を与えることができるのかを考える必要がある。また、ブランドは顧客コミュニティが持つ「ボトムアップ」な価値観を尊重しつつ、ブランドとして成し遂げたいことを「トップダウン」で調整していくことが重要だとした。

3つ目は「As it was−かつての姿ではないワークスタイルのあり方」だ。パンデミックが落ち着きを見せているが、従業員は以前のワークスタイルへ回帰しているわけではないという。一方で、有意義な対人交流という観点からオフィスの重要性も再認識されている。そのため、優れた従業員体験や従業員間のコラボレーションを実現するには、ワークスタイル(ソフト)の再発明が必須だとした。仕事は社員一人一人の人生を豊かにするプラットフォームとして機能することが、パンデミックを経たこれからのワークスタイルを考える鍵となる考えている。

4つ目は「OK, Creativity-AIと共に歩むクリエイティビティ -」だ。

AIが身近になり、文章や画像コンテンツの生成などクリエイティブな領域へ拡大している。AI自体も驚異的スピードで進化している。普及が進めば、創作力はさらに進化する。企業は、AIが生成したコンテンツが溢れる中でどのように差別化するか、またイノベーションのスピードと独自性を高めるためにAIをどう活用するかについて検討する必要がある。そのためには、ブランドのビジョンが重要だとした。

今後数年でエコシステムが変化?
利用者自身のデータ管理を自在にコントロール

5つ目は「Signed, sealed, delivered−デジタルウォレットと私のデータの行方-」だ。

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