2024年7月5日8:00
ジャパネットグループが2024年10月14日に長崎市にオープンする大型複合施設「長崎スタジアムシティ」では、開業に先駆けて完全キャッシュレス化が始まった。施設内の店舗や試合・ライブの申し込み、決済機能などを備えた公式アプリをこの6月に公開。ホテルの宿泊予約や、こけら落としの無料ライブ受付にも着手した。20年に立ち上げた「長崎キャッシュレスプロジェクト」が、いよいよ本格稼働する。
記事のポイント!
①多機能端末導入などからキャッシュレス化
②スタジアム内の決済を管理するアプリ「J-プリカ」
③大型複合施設全体の「公式アプリ」を公開
④注目集めた無料ライブ申し込みも「公式アプリ」のみ
⑤ICT活用で入念な準備
⑥通販事業と並ぶ柱になるか?
■段階的にキャッシュレス化を導入
ジャパネットグループが社運を賭けた大事業「長崎スタジアムシティ」において、スムーズな運営の大きなカギとなるのが「完全キャッシュレス化」だ。効率的で利便性が高いとして進められていた「長崎キャッシュレスプロジェクト」の完全キャッシュレス化は、22年8月から市内稲佐山公園の飲食店やロープウェイ、グループのプロサッカーチーム「V・ファーレン長崎」のホームスタジアムなどで始まった。
1台でクレジットカード・電子マネー・QRコードなど主要28種類(同時点)のキャッシュレス決済が可能な多機能決済端末を自社で開発して対応。現金利用者や子ども向けには、オリジナルのプリペイドカードでキャッシュレス化を実現させた。
さらに23年2月には、グループのプロサッカーチーム「V・ファーレ長崎」の試合観戦に必要なチケットや会員証、飲食店やグッズ販売店など、スタジアムでの決済を一元管理する公式アプリ「J-プリカ」を公開。入場者はスマートフォンアプリに表示される専用のQRコード1つで、これらサービスを利用できるようにした。観光客やアウェイサポーターには1日限りの「1Day J-プリカ」も発行する。
グループで新規サービスを担うジャパネットサービスイノベーションが22年12月に資金決済法に基づき、前払式支払手段(第三者型)発行者として登録。これを受け、当初より運営してきた共通プリペイドカードのサービスから「J-プリカ」に切り替えたという。
「J-プリカ」を通じて「長崎スタジアムシティ」の本格稼働への検証を進めるとともに、アプリを他のスポーツクラブへも展開。現在、グループのプロバスケットボールチーム「長崎ヴェルカ」をはじめ、他のJリーグチームにも導入されている。
■「長崎スタジアムシティ」の公式アプリをローンチ
そして、「長崎スタジアムシティ」のオープンを控えた24年6月7日にローンチしたのが、シティ内で総合的に利用できる公式アプリだ。ホテル・レストラン・駐車場・エンターテインメント施設などの予約や、スタジアムシティで開催される試合やライブの申し込み、チケット購入・電子チケット発行、決済機能などを搭載する。アプリの登録者には最新情報や限定コンテンツの配信も行う。
同日には、10月開業のホテル棟「STADIUM CITY HOTEL NAGASAKI」の宿泊予約受付も開始した。開業後のコンサートやアイスショー、「V・ファーレン長崎」のアウェイ戦パブリックビューイングなど開催が決まったイベント情報も告知しており、詳細な追加情報やチケット販売は公式アプリを通じて実施する。
■「こけら落とし無料ライブ」申し込みもアプリのみ
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