国内初、クレジットカードで送金できるサービスが登場(NTTスマートトレード)

2011年7月25日8:38

国内初、クレジットカードで送金できるサービスが登場
個人間の小額で頻繁なニーズに対応した「ちょコム送金」

国内初、クレジットカードで送金できるサービスが登場した! ネットワーク型電子マネー「ちょコム」の発行・運営を行うNTTスマートトレードは、2011年6月21日に「資金決済に関する法律(資金決済法)」に基づく「資金移動業者」登録を完了し、「ちょコム送金」サービスを7月4日から開始した。同社では、低コストで個人間の送金・受取を実現するこれまでにないサービスであると自信を見せている。

NTTスマートトレード

ネットショッピングのカード決済と同様の手続きで送金

手数料は送金金額の3.15%

「ちょコム送金」サービスは、ちょコム送金口座間によるタイプと、クレジットカードを使って送金するタイプの2通りがある。
まず、ちょコムクレジットカード送金は、クレジットカードを使って第三者に送金できる日本初のサービスである。クレジットカードで送金する場合は、受取人が「ちょコム送金口座」を開設し、さらに本人確認を行う必要がある。

ちょコム送金の概要図

「ちょコム送金口座は、従来からある「ちょコム口座」のプレミアム口座の位置づけとなっています。受取人の方は、弊社からお送りした郵便を本人限定で受け取っていただきます。その手続きが完了次第、クレジットカードを利用した受け取りが可能になります」(NTTスマートトレード 取締役 送金決済本部長 小平豊氏)

送金者は、「ちょコム送金口座」を持っていなくても、通常のネットショッピングのカード決済と同様の手続きで送金できるため、受取側の代金の回収・集金が容易となっている。通常のクレジットカードの利用と同様に、送金者には、翌月以降にカード会社から送金代金(手数料含む)の請求が届く仕組みだ。

ちょコム送金の手数料

利用可能なクレジットカードは、本人認証サービス(3-Dセキュア)に対応したVisa、MasterCardブランドのカードとなるが、「ほかのブランドにも利用できるように呼びかけている」(小平氏)とのこと。クレジットカード送金の手数料は、送金金額の3.15%で、最低1円から送ることが可能だ。100円の送金手数料は3円、500円の送金手数料は15円と、「小額の送金なら他の送金決済手段に比べて安い手数料になる」と小平氏は自信を見せる。送金額の上限は1回10万円で月の上限も10万円となる。なお、受取人がクレジットカード送金で受け取った代金は出金手続きを行えば、通常3営業日以内に指定の銀行口座から出金可能だ。

「クレジットを使った送金に国内で法令に準拠してサービスを提供しているのは、現状、国内で弊社のみです。今後は新たな送金サービス市場を活性化させるため、利用者にとってわかりやすくかつ具体的な利用シーンをどんどん拡大していきたいと考えています」(小平氏)

メールアドレス宛に送金が可能

土日夜間でも送金や受取ができる

ちょコム送金は、自身の銀行口座情報を相手に教える必要はなく、「ちょコム会員登録メールアドレス」を通知するだけで送金を受け取れる。送金口座へのチャージの方法はATMから行うが、自分の銀行口座番号などを公開する必要がないという。また、オンライン即時送金のため、土日夜間でも送金や受取が可能だ。

さらに、オプションを購入すれば受取人名をニックネーム(ショップ名・ブログ名など)で表示することができる。口座間送金の手数料は1回50円だが、「送金フリーオプション」(年500円)を購入すれば、何回送金しても無料となっている。送金額の上限は1回10万円で、月間の送金額の上限は設けていない。

会員に対しては、送金・受取などの取引があるたびに、メールで通知する機能も提供している。また、送金のたびにメッセージとして、注文番号や連絡先、お礼の言葉等を添えることができる。

資金移動業の登録やシステムの構築に関しては、匿名のサービスである「ちょコム」の口座を利用したネットワーク型電子マネー事業を運営していたこともプラスになったという。システム投資についても、新規に構築する場合と比べ、10分の1程度のコストしかかかっていないという。

オークションや有料ネットサービスの分野を狙う

BtoC、BtoBtoC、海外送金も視野に

ターゲットとなる分野としては、オークションの受け取りや有料のインターネットサービスなどを想定している。

「特にオークション市場は有望なマーケットの一つです。これまでオークションを提供する事業者は、個人間取引の場所と決済する仕組みをあわせて提供しており、サービス提供にかなりのコストをかけてきましたが、この仕組みを活用すれば誰でも簡単に取引の場所さえ用意すれば個人間のサービスを提供できるようになります。個人間のビジネスを組み立てるうえで、低コストでサービスを提供するためのインフラとして役立てていただきたい」(小平氏)

参入プレイヤーなどの増加もあり、送金市場は、1年以内には急速に市場が広がると考えている。売上目標は非公表だが、「相当高い、野心的な数値は持っています」と小平氏は笑顔を見せる。今後は、CtoC以外にも、BtoC、BtoBtoCに対応した送金サービスも行う予定であり、海外送金市場も視野に入れている。

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