2025年7月9日8:00
みんなの銀行は、4年間で築き上げたデジタルバンクとしての基盤を土台に、次なるステージ、「第二創業期」へと舵を切るという。同社では、「みんなの銀行2.0」を掲げ、次の3年間ではBaaSパートナーとの連携をさらに深め、これまでのB2Cの枠を超えて「B2B事業領域」の展開などによって、加速度的に顧客基盤を拡大させることを目指す。当日は、みんなの銀行 取締役頭取 永吉健一氏が説明した。

4年目の軌跡
BaaSによるAPI連携が広がる
みんなの銀行は2021年5月28日からサービスを開始している。2024年4月にはテンプスタッフ支店「はたらくサーポートプログラム」に証券口座開設特典で購入できる対象銘柄にパーソナルHD株を追加した。同4月には、ピクシブとの提携を拡大し、更新系APIによる連携を強化した。これにより、ピクシブのプリペイド式電子マネー「pixivcoban」へのチャージ手段として「ピクシブかんたん決済powered by みんなの銀行が利用可能になった。
2025年5月には100万口座を突破。9月には、みんなの銀行が好きで、SNSで情報を発信する11名のアンバサダーの活動を開始した。
10月には、パーソナルテンプスタッフと更新系API連携による「給与前受け取り」を共同開発した。BizPayment(振込API)を活用することで、自由度の高いサービス設計、業務オペレーションやコストの削減を可能にする。
10月からは、ビリングシステムが提供するスマートフォン決済サービス「PayB」を活用した「請求書払い」のサービス提供を開始している。請求書払いはみんなの銀行アプリで請求書(払込票)のバーコード・QRコードを読み込み、みんなの銀行口座からリアルタイムに引き落としすることで公共料金、通信販売の代金、税公金の支払いが完了する決済サービスだ。
さらに、市場金利等の状況を踏まえ、2025年2月25日より円普通預金金利および円貯蓄預金金利を引き上げた。3月にはDONUTSとのパートナー支店「ミクチャ支店」を解説している。
2024年度は、7社のBaaSパートナーとMOUを公表し、4社のサービスがローンチした。
また、みんなの銀行アプリを通じてお得な情報や特典にアクセスできるサービス「Circle(サークル)」では、新たに3社が加わった。
デジタルネイティブ世代が7割
BaaSパートナーは14社増
この1年を見ると、2025年3月には125万口座を獲得。ユーザーはデジタルネイティブ世代が約7割を占める。また、首都圏34%、関西圏18%、九州圏が14%といったように、ユーザーは人口動態通りとなっている。
さらに、預金は331億円、当座貸越は23.4億円、貸出金は228億円となっている。貯蓄預金作成のBOXは累計23.8万個となり、1年前と比較すると5.7万増えた。項目は生活・支払いが1位、貯蓄・投資が2位、旅行が3位だ。従業員数は308人となり、1年前と比較すると66人増えている。
BaaSのパートナーは計24社となり、1年前と比較すると13社増えた。そのうちサービスリリース先は15社、うちパートナー支店が6社、API連携が13社となっている。
「みんなの銀行2.0」を掲げる
収益化に向けたシナリオ
同社では、これまでの成果として、全国でB2C口座数やBaaSパートナーを拡大してきたが、ふくおかフィナンシャルグループの新たな中期経営計画がスタートする中で、「みんなの銀行2.0」と称した次の3年間では、「APIエコノミーで広がるデジタルバンクの第二創業期」として、これまでの経験や知見、BaaSパートナーのさらなる広がりを生かし、加速度的に経営基盤を拡大させたいとした。
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