2025年8月7日8:00
商品発見から購入、決済までアプリ内で完結するEコマース「TikTok Shop」がついに日本進出を果たした。出店者はショート動画やライブ配信を通じて商品を販売でき、ユーザーは外部サイトに遷移せずそのままシームレスに決済できる。TikTokの利用者は若年層を中心に拡大しており、今後「TikTok Shop」がEC業界に与える影響に注目が集まる。
記事のポイント!
①「ディスカバリーEコマース」と位置づけ
②パーソナライズされた購入体験
③動画での双方向やりとりで購買直結
④「ショップタブ」や「商品ショーケース」機能搭載
⑤3,300万人以上の日本TikTokユーザーへの訴求期待
⑥販売手数料は流通取引総額の7%
⑦若年層の獲得利用につながるツールに
⑧成功事例に乏しい日本のライブコマースに風穴?
■「ディスカバリーEコマース」という新たな購買体験
ショート動画プラットフォームを手がけるTikTokは2025年6月、アプリ内でEC展開する「TikTok Shop」を日本でローンチした。すでに欧米や東南アジアなど、多くの国で展開している。
TikTok上の動画やライブ配信を通じて紹介される商品をそのまま購入できるサービスで、“出会い”や“気づき”を重視。「エンタメ性」と「シームレスな購買体験」を最大ポイントとし、予期せず出会った商品をその場で手に入れるという新たな購買体験を「ディスカバリーEコマース」と位置づけている。
ユーザーの興味やコメントなど複合的な観点から商品を推奨するレコメンド機能も導入しているため、よりパーソナライズされた商品発見につながるという。
■ショート動画とライブ配信を通じて商品販売
「TikTok Shop」に整備されているのは、ショート動画とライブ配信を通じその場で商品を紹介・販売、さらに購入できる機能だ。
ユーザーはショート動画を視聴中に気に入った商品があれば、商品タグをタップして商品詳細ページに遷移し、そのまま購入手続きへと進むことが可能。ライブ配信でも販売側と直接コミュニケーションをとったり質問したりしながら、ピン留めされた商品をタップすることでその場で購入できる。動画を通じた商品の詳細説明やライブ配信での双方向やりとりにより、ユーザーの購買意欲向上や成約率アップにつながるという。
そのほかにも、さまざまな機能を搭載している。
「ショップタブ」は企業の商品を一覧掲載するもので、ユーザーは検索機能を使い目的の商品を簡単に発見・購入できる。注文の管理やおすすめ商品の表示なども、このタブ内で完結する。
「商品ショーケース」は、各ブランドのプロフィールページにおいて商品一覧や人気商品、レビューを確認でき、商品もそのまま購入できる機能。ブランドは自社のおすすめ商品などを自由にアピールすることができる。
登録TikTokクリエイターと企業をつなぐ成果報酬型の「アフィリエイトプログラム」機能も提供。クリエイターはショート動画やライブ配信による商品紹介で報酬を得られ、企業はクリエイターの幅広いフォロワーを通じて新たな顧客にアプローチできる。
そのほか、TikTokユーザーへの認知拡大や購買促進につなげるための「ショップ広告」機能も設けられている。
■視聴しながらその場でシームレス決済
ショート動画やライブ配信上でのECという「エンタメ性」と共に注目されているのが、「シームレスな購買体験」、すなわち決済だ。
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