2011年9月8日12:42
STマイクロエレクトロニクス(ST)は、デュアルインターフェースEEPROMの情報のリードライトや転送を可能にする機能を、産業・コンスーマ分野の幅広いアプリケーションへ拡張し、NFC(Near Field Communication)市場におけるポジションを強化すると発表した。
ワイヤレス機能を搭載したメモリである「M24LR64」は、アプリを通して、NFC対応スマートフォンまたはRFIDリーダとの間で情報の送受信を行う独自の機能を備えており、取引、データ交換、オブジェクト識別、追跡管理などを迅速に行うことができるという。
また、Android OS上で動作する新しいアプリのDual EEは、Androidマーケットから無料でダウンロードが可能であり、STのM24LR64と完全な互換性を有している。同アプリは、NFC対応スマートフォンとM24LR64を搭載したプロトタイプの温度レコーダを接続し、データの転送・保存を行うことができる。これらの機能は、医療機器、生活家電、コンシューマ機器、各種メータなどを含む幅広い製品への応用が可能だ。また、NFC技術とSTのメモリの採用により、ユーザはいろいろな場所で、情報の保存・交換が可能になる。
すでにDual EEアプリは主要スマートフォンで動作確認を行っている。このサンプルアプリのソースコードは、STのWebサイトで提供を行っており、開発者はデュアルインターフェースEEPROMと通信可能なNFC対応Androidアプリの開発を進めることができる。
M24LR64の単価は1,000個購入時で約0.72ドル。STでは、デュアルインターフェースEEPROMの新製品を2011年第4四半期にも発表する予定であるという。