2011年12月16日16:51
日本クレジットカード協会(JCCA)は、2011年12月16日、「ICクレジットカードに関する消費者意識調査」の結果を発表した。同協会では、クレジットカードシステムの信頼性・安全性向上を図るべく、ICクレジットカードのインフラ整備を積極的に推進している。
調査結果によると、ICクレジットカードについて、認知度(内容まで知っている+聞いたことがある)は89%と高く、クレジットカード保有者のなかでのICクレジットカード保有者は 68%にのぼっている。
ICクレジットカード所有者に、ICクレジットカードの暗証番号を覚えているかをたずねたところ、「確かに覚えている」は76%にのぼり、なかでも「ICクレジットカードをメインカードとして利用しているユーザー」は「確かに覚えている」が85%と、ICクレジットカード利用が多い人の方が暗証番号認知率は高い傾向にあることが分かったという。
「ICクレジットカードを持っている」と答えた人に、「店頭で『ICクレジットカード』での支払いの際、暗証番号の入力を面倒だと感じたことはありますか」とたずねたところ、「ある」人は17%で、67%が「ない」と回答した。また残りの16%の人は「暗証番号入力をしたことがない」と回答している。
ICクレジットカード保有者のうち84%の人は暗証番号入力を入力した経験があると分かる結果となった。また、暗証番号の入力は面倒だと感じたことが「ある」と答えた人のなかでも80%が暗証番号入力を「安全性を重視すると必要だと思う」と回答している。
「クレジットカードに対する不満」については「カード情報の盗難」「盗難カードの不正使用」などに対する不満が多く上がり、関連して「決済時見えないところに持っていかれる」ことや「サインでの本人確認がきちんとされているのかわからない」ことに消費者が不満を感じていることが分かる。
一方で、今後のクレジットカードの利用について「ICクレジットカード」と「磁気式クレジットカード」どちらを支持するかたずねたところ、90%が「ICクレジットカードがよい・どちらかといえばICクレジットカードがよい」と回答している。またその理由については「偽造される心配がない」、「暗証番号入力が必要なので、他人に使われる心配がない」といった回答が多かったという。
ICクレジットカードユーザーに利用満足度をたずねたところ、「偽造されにくい」「紛失・盗難にあった場合、悪用されにくい」といった項目の満足度が高かった。
JCCAでは、昨今のカードセキュリティに対する社会的関心の高まりを受け、今回の調査では昨年同様に消費者のICクレジットカードへの志向が明確に示されている結果となったと発表している。