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官民11団体共同で「フィッシング啓発キャンペーン」実施（JCCA）

2024年11月18日21:00

日本クレジットカード協会（JCCA）は、2024年11月18日から、「フィッシング啓発キャンペーン」を開始した。順次WEB広告や交通広告を中心としたキャンペーンを展開する。

フィッシングの手口は日々巧妙化しており、2023年のクレジットカード不正利用被害額は約541億円(前年比＋104億円)と過去最悪を更新している。特に、番号盗用による非対面取引での不正利用被害額は全体の約93％を占めている。

こうした被害を防止するため、日本では「クレジットカード・セキュリティガイドライン」等に基づき、カード会社や加盟店等が情報漏えい防止や不正利用防止に関する技術的対策を推進している。今回、JCCAを含む官民11団体が、カード番号漏えいの主な手口であるフィッシングの注意喚起として、WEB動画を中心とした啓発キャンペーンを展開し、防犯意識と行動変容の促進をはかる。

キャンペーンメッセージ】は、（1）フィッシングにご注意を。(2) メールのリンク先から安易にクレジットカード番号を入力してはいけません。（3）フィッシングサイトでクレジットカード番号を入力してしまったら、カード会社に連絡を。、だという。

2024年4月に経済産業省の主導で「クレジットカード・セキュリティ官民対策会議」が開催されたことや、2024年6月に「国民を詐欺から守るための総合対策」が閣僚会議決定されるなど、クレジットカード不正利用被害やフィッシング被害の未然防止に向けて官民の連携が進められている。

今回の取り組みは、JCCAが呼びかけを行い、11の省庁・団体が参画してフィッシングの注意喚起を行う。今回の取り組みに参画している省庁・団体は、日本クレジットカード協会、警察庁、消費者庁、総務省、経済産業省、独立行政法人国民生活センター、一般社団法人日本クレジット協会、フィッシング対策協議会、一般財団法人日本サイバー犯罪対策センター、一般財団法人日本データ通信協会迷惑メール相談センター、全国大学生活協同組合連合会となるそうだ。

具体的に、11月18日～12月17日で、JCCAにてWEB広告や交通広告で注意喚起を行う。WEB広告は、広告の視聴率が高く、音声付きでしっかりと広告を露出させることができるYouTubeやTVer広告を活用する。さらに、ウェブサイト上での広告も実施し、クレジットカード利用者に対してフィッシングの認知拡大及び注意喚起を実施する。

交通広告は、JR東日本の首都圏の主要駅、JR西日本の京阪神の主要駅を中心に、デジタルサイネージや電車内にデジタル広告を掲出する。日常生活の導線上にインパクトのある広告を掲出することで、フィッシング被害への気づきへとつなげる。

なお、11月18日に埼玉県警察と共同で、JR大宮駅イベントスペースにて防犯キャンペーンを開催し注意喚起を行う。

また、各省庁・団体でも11月18日より順次、各ウェブサイトや公式SNSなどで統一的な内容の注意喚起を行うそうだ。

今後は、学生がフィッシングや金融トラブルについて主体的に学ぶ機会の創出を検討していく。