2014年10月9日8:46NFCフォーラムがアジアでの総会を東京で開催

NFCフォーラムは、2014年10月6日~10日、ホテル日航東京(台場)で総会を開催。10月8日には、NFCフォーラムの首脳陣による記者説明会、NFCフォーラムメンバーと日本企業との交流の場となる「Tap into NFC Showcase」が開催された。

「コネクション・ハンド・オーバー 1.3」を発表
HCEに関する声明も3月にリリース

NFCフォーラムは年に3回のミーティングを開催しており、公平をきすために北米、欧州、アジア地域で各1回行っている。日本では2012年6月にも総会を開催したが、今回は約2年ぶりの開催となった。

現在、NFC対応のモバイル端末は300機種程度が製造されていると予想されている。2012年後半から本格的に製造がスタートしたが、累計5億台が出荷されており、1日にすると100万台以上生産されているそうだ。

NFCフォーラム チェアマン 田川晃一氏(ソニー)
NFCフォーラム チェアマン 田川晃一氏(ソニー)

NFCの利用シーンとしては、家電、ヘルスケア、決済、航空・運輸、流通などの分野が挙げられる。特に、「家電のセグメントは非常に立ち上がりが早い」とNFCフォーラム チェアマン 田川晃一氏(ソニー)は話す。ヘルスケアの分野ではコンティニュア・ヘルス・アライアンスと策定した規格が「International Telecommunication Union(ITU)」に正式採用されて、商品の出荷がスタートしているそうだ。航空分野では、IATAと共同作業を行い、ホワイトペーパーの作成、全世界で飛行機のボーディングパスやラウンジのチェックインの実現に向け、取り組んでいる。

決済に関しては、エコシステムにかかわる登場人物が多いため、普及に時間がかかっていたが、「最近になり規格やプレイヤー間の合意が取れてきて、立ち上がり始めている」そうだ。また、これまでNFCをサポートしていなかったAppleがNFCをサポートしたことについては、「唯一対応していなかったAppleがサポートしたことで、NFCは正しいという自信を持つことができました」とNFCフォーラム エグゼクティブディレクター ポーラ・ハンター氏は笑顔を見せる。流通については、ロイヤリティプログラムやスマートポスターなどが普及の兆しを見せているそうだ。

NFCのユースケース
NFCのユースケース

また、Googleは、NFCスマートフォンで利用できる機能「Android4.4(KitKat)」に「Host Card Emulation(HCE)」を採用したが、2014年3月にNFCフォーラムでも声明を発表している。シニア・ヴァイス・プレジデントを務めるNXPセミコンダクターズのアレクサンダー・レンズィク氏は、「NFCフォーラムは通信レイヤーの団体なので、すべてのセキュアサービスが要求するインプリの方法をサポートしています」と説明する。

右からNFCフォーラム シニア・ヴァイス・プレジデント アレクサンダー・レンズィク氏(NXPセミコンダクターズ)、エグゼクティブディレクター ポーラ・ハンター氏
右からNFCフォーラム シニア・ヴァイス・プレジデント アレクサンダー・レンズィク氏(NXPセミコンダクターズ)、エグゼクティブディレクター ポーラ・ハンター氏

NFCフォーラムでは、さまざまな規格策定を実施。NFCでタッチして接続情報をBluetoothやWi-Fiに引き継ぐ「コネクション・ハンド・オーバー」については、バージョン1.3を発表し、直接ペアリングできることに加え、2つのつなぎたいデバイスに対して、NFCをタッチすることで双方への接続を可能にする規格も追加した。また、認定については、9月からRFアナログ仕様が新たに加わった。

NFCフォーラムが策定した規格のアップデート
NFCフォーラムが策定した規格のアップデート

「Nマーク」の利用は年々増加
大日本印刷が最上位の会員資格となる「スポンサー会員」に

最新トピックとしては、デベロッパー向けのプログラムを発表しており、開発者はSNS等を使って最新情報を取得したり、活動をシェアすることができる体制を整えた。これにより、開発者の認知度も高まっているそうだ。

ハンドオーバーについては、「Bluetooth SIG」との共同のホワイトペーパーを作成。また、Wi-Fiの認定プログラム「Wi-Fiサーティファイド・プロテクテッド・セットアップ」にNFCが対応している。

シンボルマークの「Nマーク」に関しては、スマートフォン画面にアイコンで表示させるといった利用も増えており、ライセンスの数は年々増加している。

Nマークのライセンスは年々増加
Nマークのライセンスは年々増加

なお、現在のメンバーは170~180社となっており、直近では大日本印刷が最上位の会員資格となる「スポンサー会員」にステップアップした。

大日本印刷が最上位会員のスポンサーメンバーに
大日本印刷が最上位会員のスポンサーメンバーに

また、数多くの団体とリエゾン契約を結び、NFCフォーラムの仕様を要件として採用するように各産業に働きかけている。例えば、決済分野では「EMVCo」と契約を結んでいるそうだ。

NFCフォーラムがリエゾン契約を結ぶ団体
NFCフォーラムがリエゾン契約を結ぶ団体

総会期間中の10月8日には、NFCフォーラムのメンバーと日本企業のNFC担当者が交流を深める場として、「Tap into NFC Showcase」も開催された。会場では、日経BP社の「Android Application Award 2014」のNFC賞の受賞企業であるブリリアントサービス「Ikesu -Touch Aquarium-」とドリームオンラインの「SmartPassLock NFC」等が紹介された。

日経BP社の「Android Application Award 2014」を受賞したブリリアントサービス「Ikesu -Touch Aquarium-」(写真)とドリームオンラインの「SmartPassLock NFC」も紹介された
日経BP社の「Android Application Award 2014」を受賞したブリリアントサービス「Ikesu -Touch Aquarium-」(写真)とドリームオンラインの「SmartPassLock NFC」も紹介された

 

関連記事

ペイメントニュース最新情報

ポータブル決済端末、オールインワン決済端末、スマート決済端末、新しい決済端末3製品をリリースしました(飛天ジャパン)

国内最大級のクレジットカード情報データベース(アイティーナビ)

「お金の流れを、もっと円(まる)く」決済ゲートウェイ事業のパイオニアとして、強固なシステムでキャッシュレス決済を次のステップへと推進します。(ネットスターズ)

国内最大級の導入実績を誇る決済代行事業者(GMOペイメントゲートウェイ)

決済シーンにdelight(ワクワク感)を!PCI P2PE 認定国内実績 No.1の「確かな信頼」を提供します(ルミーズ)
電子マネー、クレジット、QR・バーコード、共通ポイントなど、多数のキャッシュレス決済サービスをワンストップで提供(トランザクション・メディア・ネットワークス)
決済領域を起点に多様なビジネスニーズに応える各種ソリューションを提供(インフキュリオン)
ReD ShieldやSift等の不正検知サービスを提供し、お客様の不正対策を支援(スクデット)
BtoCもBtoBも。クレジットカード決済を導入するならSBIグループのゼウスへ。豊富な実績と高セキュリティなシステムで貴社をサポートいたします。(ゼウス)
TOPPANの決済ソリューションをご紹介(TOPPANデジタル)
多様な業界のニーズに対応した、さまざまなキャッシュレス・決済関連サービスを提供する総合決済プロバイダー(DGフィナンシャルテクノロジー)
決済業務の完全自動化を実現する「Appian」とクレジット基幹プラットフォームを合わせてご紹介!(エクサ)
チャージバック保証、不正検知・認証システムなどクレジットカード不正対策ソリューションを提供(アクル)

非対面業界唯一!!カード会社とダイレクト接続により、安心・安全・スピーディーで質の高い決済インフラサービスを提供。Eコマースの健全な発展に貢献する決済代行事業者(ソニーペイメントサービス)

stera terminalでお店のポイントがつけられる「VALUE GATE」(トリニティ)

Spayd スマートフォン、タブレットがクレジット決済端末に!(ネットムーブ)

DNPキャッシュレス 決済プラットフォームをご紹介(大日本印刷)

PAGE TOP