2015年1月13日20:08
トッパンフォームズは、ベトナムのホーチミン市とゾーザイ市を結ぶ高速道路の電子料金収受システム(ETC)用ICカードの製造・発行契約を、現地エンジニアリング会社のティエンフォン技術(ITD)と締結した。
ICカードは、日本でIC乗車券・電子マネーとして広く普及している「FeliCa」タイプが採用され、約60万枚を納入する。製造については、日本、香港およびタイなどICカード製造の実績やノウハウを活かせる国内外の最適なカード製造拠点で実施する方針であるという。ETCシステムの運用開始は2017年前半の予定で、ベトナムでFeliCaを利用したシステムの本格稼動は初となるそうだ。
納入するICカードが利用されるのは、ベトナムで計画されている南北高速道路の一部で、約55kmの区間となる。高速道路の建設やETCシステムの導入は、日本政府による有償資金協力により行われ、ベトナム高速道路公社(Vietnam Expressway Corporation)が発注し、東芝、日立製作所、伊藤忠商事の3社によるジョイントベンチャー(JV)が高速道路交通システム(ITS)を受注しました。ITDは、JVとICカードを含むETCシステムに関する機器調達の契約を締結している。
ベトナムでは、交通インフラの整備と平行して大型ショッピングモールやコンビニエンスストアを中心に小売・流通店舗の新設も多数計画されており、ポイントカードや電子マネーなどのICカード利用者の増加が予想される。トッパンフォームズでは、国内外のカード製造拠点との連携を強化し、現地のニーズに合わせた形で製品・サービスの提供を進めていきたいとしている。