日本でも発行が増加するトラベルプリペイドカードの魅力とは?

2017年2月8日9:00

近年、日本でもauやソフトバンクなどからVisaやマスターカード、JCBといったカードブランドでバリューのリロードも可能なオープンループのオンラインプリペイドカードが多数、発行されている。一方、NEO MONEY や Visa Travel Money、Money T Global 、Cash Passport、Manepa Cardなどの多くの種類の海外旅行用のプリペイドのトラベルカードも相次いで発行されている。

マネーパートナーズのManepa Card

中国銀聯ブランドのオープンループのオンラインプリペイドカードによるトラベルカードも中国本土のみならず、香港やマレーシア、フィリピン、モーリシャス(インド洋)などで発行されている。

日本人の海外旅行における主な決済は、現在は現金とクレジットカードの組み合わせがメインであるが、1980年代までは現金とトラベラーズチェック(旅行者小切手)の組み合わせがメインであった。当時多くのトラベルガイドは、スリや強盗などのリスク上、多額の現金を海外旅行に持って行くのを戒め、トラベラーズチェックを推奨していた。トラベラーズチェックにはアメリカン・エキスプレスやVisaなどからドル建てやポンド建てなどいくつかの通貨で発行されていて、主に銀行で購入することができた。

今日、トラベラーズチェックはほとんど使われておらず、かつてのトラベラーズチェックの需要は、後払いのクレジットカードや同時払いのデビットカード、トラベラーズチェックと同様の前払いのオンラインプリペイドカードのトラベルカードへ引き継がれている。トラベラーズチェックがドル建てやポンド建てなど複数の通貨で発行されていたように、プリペイドカードのトラベルカードにもドル建てやユーロ建て、ポンド建ての特定通貨で発行されるものもある。トラベルカードは海外のATMから現金を引き出せるほか、ショップやレストランなどでの支払いにも充てることができ、トラベラーズチェックと同様の機能をよりスムーズに果たすことができ、トラベラーズチェックの代替となっている。また、デビットカードでもソニー銀行の「Sony Bank WALLET」、住信SBIネット銀行の「Visaデビット付キャッシュカード」など、多通貨対応のデビットカードが発行されている。

11通貨に対応したVisaデビット付きキャッシュカード「Sony Bank WALLET」

Visaやマスターカード、アメリカン・エキスプレスなどのペイメントカードブランドのオンラインプリペイドカードは、EMV ICカード化とコンタクトレスペイメント化の影響を受け、従来の磁気カードからEMVスタンダードのコンタクトICカードを採用し始め、さらにデュアルインターフェースのICカードを採用し、Visa payWaveやMastercard Contactlessなどのコンタクトレスペイメント機能を搭載するようになっている。

海外では、EMV ICカード化がされていないクレジットカードやオフラインデビット、オープンループのオンラインプリペイドカードの使い勝手は良くない。また、EMV ICカード化を世界に先駆けて実践してきたイギリスやカナダ、オーストラリアでは、PINレス、サインレスのコンタクトレスペイメントが急速に普及している。日本人旅行者が多く訪れる台湾、マレーシア、シンガポール、香港、韓国などのアジアでもコンタクトレスICカードが急速に広がっている。2015年10月よりライアビリティシフトを行ったアメリカでも、クレジットカードやデビットカードのEMV ICカード化に併せて、カード加盟店のPOSカード決済端末を含め、コンタクトレスペイメント化が同時並行で進められている。

世界中で、EMV ICカード化とコンタクトレスペイメント化が進む中で、今後、Visaやマスターカード、JCBといったカードブランドでバリューのリロードも可能なオープンループのオンラインプリペイドカードのトラベルカードも、EMV ICカード化はもちろんのこと、コンタクトレスペイメント機能を搭載していくイシュアが増えることに期待したい。

※「世界の観光と決済・カードサービス完全ガイド」

関連記事

ペイメントニュース最新情報

ポータブル決済端末、オールインワン決済端末、スマート決済端末、新しい決済端末3製品をリリースしました(飛天ジャパン)

国内最大級のクレジットカード情報データベース(アイティーナビ)

「お金の流れを、もっと円(まる)く」決済ゲートウェイ事業のパイオニアとして、強固なシステムでキャッシュレス決済を次のステップへと推進します。(ネットスターズ)

国内最大級の導入実績を誇る決済代行事業者(GMOペイメントゲートウェイ)

決済シーンにdelight(ワクワク感)を!PCI P2PE 認定国内実績 No.1の「確かな信頼」を提供します(ルミーズ)
電子マネー、クレジット、QR・バーコード、共通ポイントなど、多数のキャッシュレス決済サービスをワンストップで提供(トランザクション・メディア・ネットワークス)
決済領域を起点に多様なビジネスニーズに応える各種ソリューションを提供(インフキュリオン)
ReD ShieldやSift等の不正検知サービスを提供し、お客様の不正対策を支援(スクデット)
BtoCもBtoBも。クレジットカード決済を導入するならSBIグループのゼウスへ。豊富な実績と高セキュリティなシステムで貴社をサポートいたします。(ゼウス)
TOPPANの決済ソリューションをご紹介(TOPPANデジタル)
多様な業界のニーズに対応した、さまざまなキャッシュレス・決済関連サービスを提供する総合決済プロバイダー(DGフィナンシャルテクノロジー)
決済業務の完全自動化を実現する「Appian」とクレジット基幹プラットフォームを合わせてご紹介!(エクサ)
チャージバック保証、不正検知・認証システムなどクレジットカード不正対策ソリューションを提供(アクル)

非対面業界唯一!!カード会社とダイレクト接続により、安心・安全・スピーディーで質の高い決済インフラサービスを提供。Eコマースの健全な発展に貢献する決済代行事業者(ソニーペイメントサービス)

stera terminalでお店のポイントがつけられる「VALUE GATE」(トリニティ)

Spayd スマートフォン、タブレットがクレジット決済端末に!(ネットムーブ)

DNPキャッシュレス 決済プラットフォームをご紹介(大日本印刷)

PAGE TOP