2018年11月26日8:00
支払いごとに20%が戻る「100億円あげちゃうキャンペーン」を開始
ソフトバンクとヤフーの共同出資会社である PayPayは、2018年11月22日に記者説明会を開催し、スマートフォン決済サービス「PayPay」での支払額の一部または全額を還元する「100億円あげちゃうキャンペーン」を、12月4日から2019年3月31日まで実施すると発表した。
40回に1回支払額の全額がPayPayボーナスで還元
PayPayは、加盟店が提示したQRコードを利用者がアプリで読み取る「ユーザースキャン(スキャン支払い)」方式を主に小規模事業者向け、利用者が提示したバーコード、QRコードを事業者側がPOSレジやタブレットなどで読み取る「ストアスキャン(コード支払い)」方式をチェーン店などに向けて提供する。利用者は、電子マネー(「PayPay残高」もしくは「Yahoo!マネー」)、クレジットカードの2種類から決済手段を選択可能だ。また、PayPay決済に加え、Alipayと連携してインバウンド顧客に対応したサービスとなっており、「現金を上回る利便性とメリットを提供したい」と中山氏は意気込みを見せる。
PayPayはソフトバンクとヤフーが50%ずつ共同で出資している。通信会社のソフトバンク、ヤフーの「Yahoo!ウォレット」の顧客基盤を活用してユーザーを獲得。また、ソフトバンクの営業ノウハウを活用した加盟店拡大、ヤフーの各種サービスの連動、インドのPAYtmとのパートナーシップにより、利用者にとって使い勝手のよいサービスを目指すという。ヤフーとの連携として、11月12日より公式アプリでも使えるようになっている。中山氏は、「単に便利な決済手段だけではなく、新しいお金の流れを再発明すること」がPayPayのミッションになるとした。
PayPayでは、2018年12月4日~2019年3月31日まで、「100億円あげちゃうキャンペーン」を実施する。これは、PayPayでの支払いで通常特典としてプレゼントしている0.5%のPayPayボーナスに19.5%のPayPayボーナスを上乗せし、支払額の合計20%を還元するものだ。また、40回に1回の確率で支払額の全額をPayPayボーナスで還元するという。還元金額が100億円に達した場合、キャンペーンは終了となる。
さらに、共同企画として、Yahoo!プレミアム会員、および“ソフトバンク”と“ワイモバイル”のスマホユーザー向けに、全額還元の確率が上がるキャンペーンを行う。Yahoo!プレミアム会員は確率が20回に1回、“ソフトバンク” と“ワイモバイル”のスマホユーザーは確率が10回に1回となる。
さらに11月22日から、PayPay残高に5,000円以上をチャージしたすべての人に、1,000円相当のPayPayボーナスを上乗せするキャンペーン(一人さま1回のみ)と、“ソフトバンク”と“ワイモバイル”のスマホユーザーで、新たに支払い方法を登録された方に、500円相当のPayPayボーナスをプレゼントするキャンペーンを実施する。
今回のキャンペーンの実施により、ユーザーの獲得と利用店舗の拡大を目指し、双方でナンバー1を目指したいとした。今後も、3億人のユーザー、1,000万店の加盟店を有するPaytmとの連携による機能拡充に加え、マップ機能のバージョンアップなどを予定している。
ファミリーマートでは2,000店舗でキャラバンを実施
会見には、12月4日からPayPayを導入するファミリーマートの代表取締役社長 澤田貴司氏がゲストで登壇。ファミリーマートでは現状、クレジットカードや電子マネーを導入しているが、コンビニエンスストア業界最多となる6社のコード決済サービスの導入を発表している。PayPayも約1万7,000店舗に導入するが、約2,000店舗でPayPayを告知する店頭キャラバンが行われるという。澤田氏は、「もっともっと還元額を増やして、送客をよろしくお願いします」と語った。
ソフトバンクでは、30数年の歴史を誇る営業力を活かし、全国のPayPay加盟店の開拓を行っている。ソフトバンク 代表取締役 副社長執行役員 兼 COO 榛葉淳氏は、「ソフトバンクグループの総力を挙げて日本一のQRカンパニーに育てていきたい」と意気込みを見せた。ヤフー 代表取締役社長 川邊健太郎氏は、「もう1つのYahoo!JAPANを作る目的で盛り上げていきたい」とした。
ビックカメラなどPayPay導入加盟店の期待は?
また、PayPayを導入する加盟店も登壇。エイチ・アイ・エス 関東海外旅行事業部 部長 吉野真司氏は、「ユーザーや加盟店の増加により、PayPayの価値が高まることに期待しています」とした。エディオン 取締役専務執行員 管理本部長 兼 総務統括部長 小谷野薫氏は、「新しいお買い物のスタイルが始まることでわくわく感がいっぱいである」と語った。上新電機 販売促進部 部長 橋本和彦氏は、上新電機では、キャッシュレス化に向けて多彩な支払い方法を導入してきたが、PayPayの導入により売上につながると期待している。
ビックカメラ 代表取締役副社長 川村仁志氏は、ビックカメラでの決済金額の約6割がキャッシュレス決済であることを紹介。ホテルモントレ 専務取締役 田村愼造氏は、ホテルモントレでは20拠点でホテル事業を展開しているが、中でも福岡では市をあげてキャッシュレス化を推進していることを紹介した。ヤマダ電機 管財本部 本部長 取締役 兼 上席執行役員 福井章氏は、「ヤマダ電機の直営700店舗でPayPayの導入をします。その後、ベスト電器でも準備が整い次第、サービスを導入していきたい」と話した。