2018年12月21日8:00
日本でもポイントサービス、ギフトサービス、プリペイドサービスなどで、スマートフォンに電子スタンプを押印するシーンを目にする機会が増えている。韓国の12cmは、電子スタンプをグローバルに提供しており、国内でも大手やベンチャーなど、さまざまな企業にサービスを提供している。「Singapore FinTech Festival2018」で同社サービスについて、12cm,Inc CSO,12cm Japan,Inc CEO Shin Sung-Won氏に話を聞いた。
日本ではさまざまなブランドで企業がサービス提供
ポイント、ギフト、モバイルペイメントなど、さまざまな分野で活用
12cmは、2013年から韓国で電子スタンプサービスを開始し、日本には2015年に進出している。また、この1年の間に、米国やASEAN地域にも進出した。同社では、スマートスタンプとクラウドサービス、認証技術を各企業に提供している。また、コンサルティングサービスもあわせて行っている。同社の電子スタンプサービスでは、Android、iOSなど、すべてのスマートフォンでサービスを利用することが可能だ。さらに、店舗は、カードを発行せず、スマートフォンを活用した販促やロイヤリティ・サービスをオフラインの店舗で提供できる。
すでに同社の技術は、ポイントカード、クーポン、スタンプラリー、ソーシャルギフト、モバイルペイメントなど、さまざまな分野で活用されている。また、国内企業では、ギフティの「gifteeスタンプ」、NECネッツエスアイの「PlusZone/Stamp」、凸版印刷の「PAS+」、SK planet Japanの「cotoco」などの名称でサービスを提供している。また、自社でも「echoss」というブランドでサービスを展開している。
具体的な分野として、ギフティでは、ソーシャルギフトチケットに加え、近年では長崎県内関係離島市町の「しまとく通貨」、東京都島しょ地域の「しまぽ通貨」といった電子地域通貨サービスを提供している。また、CCCマーケティングの「スマホサイフ」では、一風堂の電子スタンプで同技術が採用された。
インバウンド・ペイメントを日本で展開へ
グローバルで電子スタンプ1億個の利用を目指す
日本での成長は顕著であり、その理由として、アナログですでにスタンプサービスを体験しているため、受け入れやすい下地があることも大きいという。
韓国では、平昌五輪において、同社の技術を活用してサービスを展開したそうだ。Shin Sung-Won氏は、「今後は、中国や韓国からのインバウンドのペイメントを日本で展開する予定です」と話す。これまで、50万個の電子スタンプが市場に出ており、「グローバルでは1億個を目指したいです」と同氏は意気込みを見せた。
※取材は「Singapore Fintech Festival2018」の12cmブースにて。