2020年9月30日8:53
飲食店向けのセルフオーダーシステム「メニウくん」を中心とした飲食店向け無人化・省力化システムの提供を行うワールドピーコム(WPC)は、NTTコミュニケーションズ(NTT Com)と共に、来店者自身のスマートフォンを利用した飲食店向けモバイルオーダーシステムを開発し、2020年10月1日にプレリリース版を提供開始する。
同システムは、複数のAPIを統合管理し、外部システムとの接続を支援するNTT Comの「API Gateway as a Service」(APIGW)を活用した共創ビジネスの第一弾となる。
WPCは、飲食店におけるセルフオーダーシステム「メニウくん」を中心に、自動受付案内システム、予約コールセンター、厨房システムなど、飲食店の省人化・無人化を推進する各種ソリューションを提供している。NTT Comは、「Home Currency Anywhere」や、さまざまな注文システム、決済システムと接続可能なAPIGWの提供により、データを利活用して飲食店や小売店の課題を解決するプラットフォームの実現に向けた共創ビジネスに取り組んでいる。
今回両社は、APIGWを活用した共創ビジネス第一弾として、①新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた、飲食店での注文時におけるスタッフと来店者との非接触化の実現、②セルフオーダー利用率を高めることによる、店舗のオペレーション効率の最大化を目指し、同システムを共同開発した。
同システムは、「メニウくん」で培ったWPCのオーダリングノウハウと、NTT ComのICT基盤とアプリ開発技術を結集して共同開発した、来店者のスマホを利用したモバイルオーダーシステムとなる。
飲食店の従業員や、注文用タブレットなどの専用端末に接触する必要が無くなるため、新型コロナウイルスの感染拡大防止に役立つという。来店者のスマホでQRコードを読み取り、すぐに注文ができる仕様となっており、アプリのインストール、アカウント作成、ログインが不要だ。
また、APIGW接続により、さまざまな外部システムや、SaaSアプリとの連携による拡張が可能となり、店舗オペレーションの効率化など、飲食店や小売店の課題に応じたシステム導入を実現する。
さらに、WPCが提供する店舗オペレーション管理機能、厨房管理機能であるマネージメントインフォメーションシステム(MIS)との接続により、さまざまなPOSとの連携は従来の「メニウくん」と同様に利用することができる。すでに店舗に導入済みの「メニウくん」との併用も可能であり、専用タブレットを導入するのに比較し、初期・運用コストの低減が可能となる。
なお、同システムは、甘太郎 横浜西口本店、かっぱ寿司(川崎市ノ坪店、練馬貫井店、板橋店、足立谷在家店)に先行導入されている。
今後両社は、同システムを本格展開し、国内外の居酒屋・回転寿司・焼肉店・ファミリーレストランなどに対し、2022年までの3年間で約10,000店舗への導入を目指す。また、同システムと連携するパートナーを拡大することで、スマホでのキャッシュレス決済機能、HCAを活用した外貨決済機能、予約機能、レコメンド機能、顧客データを利活用したマーケティング機能など、データを利活用して飲食店や小売店の課題を解決するプラットフォームの実現に向けた共創ビジネスに取り組んでいくという。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
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