2020年10月12日8:00
全世界的な“脱プラスチック”の流れに向けて、カード業界がなすべきこととは――? 韓国に本拠地を置き、ICカードの開発・製造をグローバルに展開するフィンテック企業、KONAインターナショナルが、植物由来の材料を使用したバイオプラスチックカードの導入を、金融機関やイシュアに提案。韓国の大手イシュア数社をはじめ、中国、ヨーロッパの金融業が採用し、すでに発行実績は1,000万枚以上。性能は実証済みだ。メタル、木材、レザーなど、これまでも多種多様な素材のカードを市場に投入してきたKONAの商品ラインナップに、社会問題の解決に向けた新カードが加わった。(提供 KONAインターナショナル)
地球にやさしいバイオプラスチックカードで
カード業界の“脱プラスチック”を先導
海洋および海洋生物に悪影響を与えるとして、プラスチック問題がここ数年、クローズアップされてきた。プラスチックカードを媒介にして躍進してきたフィンテック業界にも、“脱プラスチック”という大きな課題が突き付けられている。異素材カードのトップサプライヤー、KONAは、この解決策として、イシュアや金融機関に対し、プラスチックを極力使わないバイオプラスチックカードの導入を提案している。
“脱プラスチック”へのアプローチ方法は、現存のプラスチックを使い回す「リサイクル」と、プラスチックの使用をストップする「素材変更」の大きく2つ。プラスチックに代わる新素材の開発はなかなか進んでこなかったが、ここにきて十分使えるものが出てきた。そこでKONAでは、環境問題に対して、より根本的に、ダイレクトにリーチできる後者の「素材変更」を選択したのだという。
KONAが製造・提供しているのは、植物由来のエコ素材「ECOZEN(エコゼン)」を使用したバイオプラスチックカード。「ECOZEN」は廃棄後、生分解して土に返り、環境に悪影響を及ぼさない。磁気テープ、ICチップ、アンテナなどの部分は現状の素材を使わざるを得ないというものの、カード全体の7割以上を「ECOZEN」に置き換えが可能だ。
「ECOZEN」を使ったバイオプラスチックカードは、従来のプラスチックカードと、見た目も機能も変わらない。KONAではバイオプラスチックカードを2016年から製造しており、これまで韓国の大手イシュア数社や中国およびヨーロッパのイシュア・銀行にトータルで1,000枚以上納入。カードの耐久性や、既存のATMやPOSでの利用になんら支障がないことは実証済みだ。磁気ストライプ、ホログラム、バーコード、エンボスなどの印字も問題なく行え、イシュアや銀行にとっては、素材が変わっても従来通りの運用が可能である。
地球環境改善の取り組みを、見た目にもわかりやすく表現するため、KONAでは「ECOZEN」に木材シートを挟み込んだタイプのカードも用意。木材シートはフィンランド産の木材を原料としており、1枚1枚木目が異なる。結果、パーソナライズ仕様となり、愛着をもって利用してもらえるのではとKONAでは期待している。
デジタル時代にもリアルカードは重要な販促ツール
グローバルな知見を提供し優良会員獲得に貢献
決済のデジタル化が進む昨今、そもそもリアルカードが必要なのかという議論があるのも事実だ。しかしKONAは、デジタル化が進んでいるからこそリアルカードの重みが増していると見る。
「QRコードやNFCなど、新しい技術が登場した当初は、目新しさがあってそれ自体が競争優位性を持ち得ましたが、デジタル決済が一般化した今、それだけで差別化を図ることは困難になっています」と、KONAインターナショナル 日本事務所 カントリーマネージャーの笹井幸一郎氏は断言する。いまやむしろ、目に見え、手に取れるアナログのカードが、ロイヤルティやステイタスのシンボルとしてプレゼンスを増しているというのだ。サービスという目に見えない価値を可視化し、注目度を上げる。アメックスのプラチナカードやApple Cardがその一例だ。
またリアルカードは、会員と非会員、優良会員と一般会員を隔てる差別化ツールとしても有効に機能する。さらには素材や装飾などでカードそのものに付加価値を付け、発行手数料を徴収する例も少なくない。海外でも老舗銀行かチャレンジャーバンクかにかかわらず、メタルカードを含め個性が際立つ異素材カードを導入することによって、新規会員獲得あるいは優良顧客の満足度向上につなげているケースが多いという。
KONAは韓国ソウル近隣の金浦および忠清北道に製造拠点を構え、世界トップクラスの生産能力を誇る。メタル、木材、レザー、装飾品など独自のカードを製造し、年商は約110億円。Mastercard、Visa、アメリカンエキスプレス、JCBをはじめ各種国際ブランドの認定を取得している。
日本企業とのプロジェクトは、日本でカード発行を担う印刷会社との緊密な連携により二人三脚で推進する方針。カスタマイズにも臨機応変に対応。サンプル作成にも柔軟・迅速に対応可能とのことだ。
■お問い合わせ先
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グローバルセールス 日本オフィス
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