越境ECは第三次ブーム到来で日本企業の積極的なチャレンジに期待、BEENOSが世界ヒットランキングを発表

2020年11月11日8:00

BEENOSは、2020年11月10日、2020年の越境ECの消費動向を振り返りランキングを発表する「BEENOS 越境EC 世界ヒットランキング 2020」発表会を初開催した。当日は、越境ECの現状やコロナ禍の中での2020年の消費動向を振り返り、エリア別のヒットランキングを紹介した。

10年以上にわたり越境EC事業を展開

BEENOSは、グローバルプラットフォーマーを掲げており、10年以上にわたり越境EC事業を展開してきた。同社では、2008年にECサイトの海外販売対応を可能にする「転送コム」(海外転送サービス)事業を開始し、2009年よりタグ設置のみで海外からアクセスしたユーザー向けにバナーを表示できるサービスを行っている。2012年からは、 越境ECをサポートする代理購入サービス「Buyee(バイイー)」を展開し、配送や決済等を含め、一貫したサポートを提供してきた。

現在、同社のクロスボーダーの流通額は300億円以上となり、グローバルネットワークを生かしたさまざまなデータを蓄積している。また、2,200社以上の国内企業と連携しており、会員数は250万人以上(2020年9月末時点)となっている。クロスボーダーのECをサポートしていることもあり、「香港のメジャーなECサイトランキングの第三位はBuyeeとなっており、世界では知名度の高いサービスになってきています」とBEENOS 代表取締役 直井聖太氏は説明する。

BEENOS 代表取締役 直井聖太氏

ASEANマーケットの本格的な成長はこれから

現在、新型コロナウィルス感染拡大の影響を受け、インバウンド旅行客を含めた海外からの消費を取り込めない状況となっている。コロナ禍の問題に加え、「日本の越境ECへの対応は遅れている」と直井氏は話す。まだまだ日本の越境ECは発展途上であり、「伸びしろがある」とした。今回、越境ECへ挑戦する企業を増やすため、同社にとって貴重な世界のヒットランキングのデータを公開したそうだ。

観光庁のアンケートによると、外国人旅行者の日本商材の購買手段として、中国の越境EC購入は36%、台湾も20%以上となる。これまで外国人観光客は消費を下支えしていたが、コロナ禍中でも日本商品への需要は顕在化しており、越境ECのニーズはさらに高まっている。一方で、インバウンドの旅行消費を支えするまでには至っておらず、まだまだ成長するとみている。

世界の越境EC市場規模は年々伸びているが、Buyee自身も成長は続いており、出荷ベースの流通総額は前年比48.7%増と過去最高を更新している。BEENOSの各エリアの購買ニーズを見ると、東アジアは1.87倍となっているが、東南アジアが2.14倍、アメリカが2.82倍、ヨーロッパが2.85倍とさらに伸びている。国内で越境ECというと中国市場のイメージが強いが、経済成長が著しいASEANなどの伸びも著しい。例えば、中国人の消費行動が騒がれ始めてから実際に爆買いが起こるまでのタイムラグは5年ほどあった。インターネット時代は沸点のようにぐっと伸びるというが、直井氏は「ASEANを含めて新しい沸点はこれから来る」とみている。しかし、ASEANのマーケットで日本以上に韓国商品が伸びており、日本企業に韓国企業が積極的にチャレンジしている。

さらに、海外で売れる商品ジャンルは多岐にわたる。例えば米国は、おもちゃ・ゲーム、ファッション、アクセサリー・時計、アンティーク・コレクションなどが伸びている。今後越境ECが世界に広がっていき、新しい当たり前になると色々なジャンルの商品が売れるとみている。また、利用者の属性も国によって異なり。30代、40代が多い中国や台湾に比べ、米国は20代が圧倒的であり、ASEANも20代が多い。ユーザー属性等の違いを理解することで新しいヒットの兆しをつかむことができるという。

越境ECは、2008年頃に第一次ブーム、2014年頃に第二次ブームが到来したが、2020年からは第三次ブームが到来し、「本格的なグローバルECの幕開け」だと直井氏は語る。そうした中BEENOSでは、海外の利用者と日本のECサイト事業者のさらなる満足度向上を図っていきたいとした。

海外の購入者の消費傾向は「日本ロス消費」

「BEENOS 越境EC 世界ヒットランキング 2020」の概要については、tenso/BeeCruise 執行役員 本間 哲平氏が発表した。同ランキングは、Buyeeの売上データに基づき抽出した日本発、世界で売れている商品のエリア別ランキングだ。本間氏は、2020年の消費傾向を「日本ロス消費」と表現。インバウンド需要がオンラインに移行し、従来から人気のアニメ、ゲームといったJapanコンテンツ以外にも、ファッション、家電などの生活用品がオンラインで購入された。また、音楽、ゲームといったステイホームを象徴する商品が伸長したそうだ。

tenso/BeeCruise 執行役員 本間 哲平氏

2021年のヒット予測は、「熱狂コミュニティ消費」としたうえで、コミュニティ内の熱狂が消費を動かすと期待した。5Gにより動画配信はさらに盛り上がり、東京五輪等の世界的スポーツイベントも開催予定。メーカーもコンテンツ起用タイアップに再注目する現代、オンラインでファンがつながり、Japanコンテンツ商品の消費がさらに拡大すると予想している。

日本からの越境ECの消費傾向は「超 趣味活消費」

BEENOSでは、日本最大級の海外ショッピングサイト「セカイモン」を展開している。そのデータを活用し、「BEENOS越境EC日本ヒットランキング2020 To Japan」をBeeCruise マネージャー 海老澤佑太氏が紹介した。2020年の消費傾向は「超 趣味活消費」となり、従来から人気の海外製カーパーツやモデルカーに加えて、海外版DVDやパソコンパーツ、コレクションアイテムが売れたほか、アウトドア、釣り、自転車アイテムの売上も目立った。また、レコード、自転車、食器などが伸長している。

海老澤氏は、2021年のヒット予測を「待望消費」としたうえで、海外限定の映画グッズや、観光後のリピート買いに期待した。また、キャンプやスポーツ用品など、今年あきらめてしまった趣味を再開させたい思いが消費に表れると予想している。

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