2021年3月9日20:33
NECは、静岡県が2021年3月12日から開始する「海の湖」顔認証決済実証事業向けに、顔認証技術を活用した非接触の顔認証決済システムを提供し、静岡県の「観光デジタル情報プラットフォーム」への決済利用データの連携・蓄積を実現すると発表した。同実証には、ベリトランスのクレジットカード決済サービスを利用している。

同実証事業において、NECは生体認証「Bio-IDiom」の中核技術である顔認証技術を用いて、事前にスマートフォンで本人の顔画像やクレジットカードなどの情報を登録することで、利用者は浜名湖エリアの宿泊施設、飲食店、観光施設など15施設で非接触な顔認証決済を利用できる。
顔認証を用いることで、利用者はクレジットカードやスマートフォン等の端末の提示をすることなく手ぶらでスピーディーに支払いができる。また、なりすましが困難でセキュリティ面でも安心して利用できるほか、金銭の受け渡しがなくなるなど新型コロナウイルスの感染リスクの軽減も図ることが可能だという。
また、スマートシティ向けの基盤ソフトウェア「FIWARE(ファイウェア)」を利用した静岡県の「観光デジタル情報プラットフォーム」に対して、NECは同実証事業期間中の顔認証決済で得られる旅行者の属性情報(年代・性別)や決済情報などを匿名化した上でデータ連携・蓄積を実現するそうだ。
なお、ベリトランスは、顔認証によるキャッシュレス決済において、クレジットカード決済サービスのほか、顔認証登録で生成されるユーザIDとクレジットカード情報を紐付けて登録することで、ユーザIDのみで決済を可能とする「ワンクリック継続課金」機能を提供するそうだ。