2022年4月7日8:30
カード会社が1つの画面から両社の不正抑止サービスを利用可能に
NTTデータと日本カードネットワーク(以下:CARDNET)は、クレジットカード不正利用抑止に協力して取り組む。ECの利用拡大に伴い 増加する不正利用の抑止には、業界内の連携が必須との両社の考えが一致した。NTTデータではクレジットカード会社向け不正利用抑止サービス「CAFIS Transaction Manager」を提供しているが、CARDNETではこれと同等の機能を「CARDNET Transaction Manager」として2022年4月より提供開始。これにより、クレジットカード会社は、1つの共通のWeb画面から両社のサービスを利用することが可能になる。業界全体の不正利用抑止に貢献するため、両社はサービス利用をより多くのクレジットカード会社に広げていきたい考えだ。(書籍「ペイメントビジネス・セキュリティ対策の仕組み」より)
企業の枠を超えて情報を共有し
業界全体として不正利用対策に取り組む
NTTデータとCARDNETは、クレジットカード不正利用抑止において協力関係を結んだ。具体的には、NTTデータが2020年7月より提供している不正利用抑止サービス「CAFIS Transaction Manager」と同等の機能を、「CARDNET Transaction Manager」としてCARDNETが2022年4月より提供を開始する。NTTデータ ITサービス・ペイメント事業本部 カード&ペイメント事業部 プラットフォーム統括部 ペイメントインフラ担当 部長 門藤良和氏は「安全・安心なキャッシュレス社会の実現のために、クレジットカード不正利用の抑止は業界全体で取り組むべき課題です。その考えをCARDNETに伝えたところ、賛同していただき、具体的な取り組みにつなげることができました」と話す。同業であっても「セキュリティは非競争領域。1社で収集できる情報には限りがあり、情報を共有することで対策の精度が上がることは間違いありませんので、そこに協業の壁は存在しませんでした」と日本カードネットワーク 経営企画部 部長 水野賢一氏は説明する
「CAFIS Transaction Manager」「CARDNET Transaction Manager」はそれぞれ「CAFIS」「CARDNET」の無償オプションサービスとして提供される。「CAFIS Transaction Manager」は、現在「CAFIS」を利用中のクレジットカード会社21社が活用している。「CARDNET Transaction Manager」は、まず2社で稼働を開始し、順次導入を進める。
ルールベースで不正を検知
CARDNETとの連携により精度が向上
「CAFIS Transaction Manager」では、クレジットカード会社があらかじめ設定した拒否条件に合致した取引を、クレジットカード会社に中継せずに「CAFIS」で折り返す。これにより、クレジットカード会社のサーバが大量の不正アタックを受けてダウンしたり、不正な取引によって「CAFIS」とクレジットカード会社間の経路が圧迫されたりする事態を防ぐ。
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