2021年9月2日7:50
Datachainは、デジタル通貨を含め様々なプロジェクトで利用されているブロックチェーンEthereumと、エンタープライズ向けブロックチェーンとして世界中のさまざまなサービスで採用されているHyperledger Fabricのインターオペラビリティ実現のため、実証実験を実施すると発表した。
同実証実験では、Datachainが開発を主導するHyperledger Labsプロジェクト「YUI」などを用いることで、仲介者の信頼に依存しない方式でインターオペラビリティを実現する。また、技術パートナーとして、NTTデータと共に検証を行う。
EthereumとHyperledger Fabricのインターオペラビリティは世界的にも新規性の高い取り組みであり、今後、その他の主要ブロックチェーンとEthereumのインターオペラビリティを実現することで、世界中のより多くのプロジェクトへの応用が期待されるという。
今回の実証実験では、「Hyperledger Fabric上のデジタルアセットの権利移転」と「Ethereum上のステーブルコインによる支払い」という異なる台帳間の取引の同時実行(DVP決済)を技術的に検証する。Hyperledger Fabric上のデジタルアセットとEthereum上のステーブルコインであるUSD Coin(USDC)などのERC20トークンを用いたDVP決済を想定した価値移転を行うという。また、Hyperledger FabricとEthereumの相互接続には、Datachainが開発を主導するHyperledger Labsプロジェクト「YUI」や「Cross Framework」などを用いることで、CosmosのIBCによる仲介者の信頼に依存しない方式でインターオペラビリティを実現する。
今回の実証実験で対象とする「EthereumとHyperledger Fabricのインターオペラビリティ」は、世界的にも新規性の高い取り組みであり、非常に高いニーズが見込まれているそうだ。さらに、今後、Hyperledger Fabric以外の主要エンタープライズ向けブロックチェーンとEthereumのインターオペラビリティも実現していくことで、世界中のより多くのプロジェクトへの応用が期待されるとした。
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ペイメントナビ編集部
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