琉球銀行がキャッシュレスアイランド構想を牽引 アクワイアリング加速、加盟店開拓は5年で8,000店

2022年3月14日8:00

琉球銀行が、キャッシュレス決済事業を加速させている。地方銀行の経営を取り巻く現状が厳しくなる中で、2017年、「キャッシュレスアイランド」構想を掲げ、アクワイアリング業務に参入するなど、キャッシュレス支援ビジネスに乗り出した。それから5年。加盟店の開拓に成果を上げる一方で、クレジットカードや電子マネー、QRコード決済など、1台で幅広い決済手段に対応できる顧客ファーストの戦略が奏功し、沖縄のキャッシュレス化のリード役として存在感を高めている。

1台で31ブランドに対応
銀行全体で加盟店開拓

琉球銀行ペイメント事業部長の平岡孝氏は「当社のキャッシュレス端末は31ブランド(2022年2月1日現在)の利用が可能で、業界最多水準でお客様の多様化に対応しています」と話す。マルチ決済端末「iRITSpay決済ターミナル」(アイティフォー)の取扱ブランドは、Visa、Mastercard、OCS、楽天Edy、iD、nanaco、WAON、SUGOCA、Suica、PASMO、TOICA、Kitaca、ICOCA、manaca、nimoca、はやかけん、銀聯QR、Alipay、WeChatPay、auPAY、d払い、メルペイ、PayPay、楽天ペイ、J-Coin Payなどで、さらにブランドを増やす考えだ。また、国際ブランドのタッチ決済に対応している。

琉球銀行ペイメント事業部長 平岡孝氏

琉球銀行としてはグループ企業である「りゅうぎんディーシー」「OCS(オークス)」を通じてカード業務を行っていたが、Visaデビットカード発行に伴うブランドライセンス取得を機に自社による加盟店開拓に乗り出した。さらに、りゅうぎんディーシーとOCSの2社の営業スタッフにサポートに入ってもらうことで、対応方法やノウハウを蓄積し、営業力の強化につなげた。また、離島地域については、地元の商工会議所や観光協会を代理店にし、営業網を拡大させるなど、5年間で加盟店数は8,000店を超えた。

1台で31 ブランドに対応する決済端末

地方銀行本体で国際ブランドのプリンシパルとなって、キャッシュレス化を進める例は、北國銀行など数少ない。平岡氏は、「銀行全体で加盟店を開拓していますので、これまでとはリソースの規模が違います。りゅうぎんディーシーが業歴35年超で7,000店ですので、5年で8,000店という数字はそのパワーの違いを示しています。キャッシュレスにはB2Cだけでなく、B2Bもあります。製造業者の営業には、カード会社が出向くより、銀行の名刺で営業するほうが、先方に耳を貸していただける。営業現場では、ノウハウを持っているカード子会社の人材と、銀行の人材が上手く連携しながら、お客様のニーズにお応えしています」と話す。

「OKICA」との連携も発表
コロナ後を見据え、台湾の悠遊カードも

「キャッシュレスアイランド」構想の実現へ向け、平岡氏は「手ごたえを感じている」という。そして、県内のキャッシュレス比率はまだ20%超とみられ、開拓の余地は大きい。歴史的に電子マネーの楽天Edyのシェアが大きいが、PayPayなどQRコード決済などの利用も次第に広がっている。加盟店の拡大に応じ、キャッシュレスの取扱金額も右肩上がりで増加しており、今年度、目標の380億円を達成する見込みだという。平岡氏は「コロナ禍では観光事業が伸びない中で、食品スーパーなどでの利用が増えています」と説明する。

現在発行枚数45万枚を数える沖縄の交通系ICカード「OKICA(オキカ)」との連携も発表し、3月にも、琉球銀行の加盟店でも使えるようになる。「県内で大きな存在感を持つオキカが当行の加盟店で使えることは、大きなシナジーが期待できます」(平岡氏)。さらに、新型コロナウイルス感染拡大の終息を見据え、近く、台湾の悠遊カード(EasyCard)の取り扱いもスタートさせる予定だ。沖縄は、コロナ禍の前までは1,000万人の観光客を迎えていた。その中でちょうど3割の300万人がインバウンド(訪日外国人観光客)で、さらにその3分の1の100万人が台湾だった。平岡氏は「台湾と沖縄は距離的にも近いので、インバウンド再開後には県内経済に大きな相乗効果が期待できます」と話す。

一方、琉球銀行は、沖縄県が2022年2月1日~3月24日まで実施している県内の観光系路線バス5社のバス車内においてVisaのタッチ決済を利用可能とする実証実験に、三井住友カードなどと協業で参加している。これにより、Visaのタッチ決済に対応したカードやスマートフォンなどをリーダにかざすだけでバスに乗車ができるため、乗客の利便性向上とともに、運転手と乗客の接触がないことで新型コロナ感染症予防対策としても有効になる。なお、交通系システムにおけるVisaのタッチ決済導入は、沖縄県内初の取り組みだ。平岡氏は「県内のタッチ決済は少しずつではありますが、着実に伸びてきています。チャージなしにさまざまな交通機関に乗車できるメリットは大きく、今後の普及に期待しています」と話す。

琉球銀行の仮本店となる那覇ポートビル

デビットカードは加盟店で高い利用率
ECアクワイアリングを展開へ

デビッドカードの普及にも手ごたえを感じている。琉球銀行が発行するキャッシュカードについては、すべてデビットカード機能が付与されているほか、2015年10月から、「りゅうぎんVisaデビットカード」を発行している。例えば、県内最大手のスーパーは同行の加盟店で、使われた主なカードの使用状況のデータが分かる。それによると、りゅうぎんVisaデビットカードは3位に付けている。また、大手ショッピングモールは若年層の買い物客が多く、そこでのデビットの利用比率も高い。若年層も含めた幅広い年齢層での浸透が進んでいることが分かる。

平岡氏は、今後の展開について、ECアクワイアリングを開始することを明らかにした。コロナ禍でリアル店舗でも、通信販売に乗り出す小売店が増えており、そうしたニーズに対応するのが狙いだ。ECモールを構築するほか、サイトを所有している加盟店に決済ツールを提供するなどして、ECビジネスを支援する。

カード決済&リテールサービスの強化書2022より

 

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