2022年5月13日15:50
NP Plastibellは、半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(ST)が提供するNFC(近距離無線通信)タグIC「ST25TV」を搭載したネットワーク接続型の薬剤充填済み注射器を発表した。注射器本体に組み込まれたタグICにより、製造者、医療関係者および患者が、重要な医薬関連情報にアクセスすることができるという。

今回発表された注射器には、STの超小型NFCタグIC「ST25TV」が直接オーバーモールド封止されている。注射器には薬剤が充填されているが、NFCタグICに関連情報を保存できるため、患者や担当医師および看護士は、薬剤が正規品であることを確認し、製造履歴や使用上の注意、およびその他重要情報や警告などを参照することができる。
NP Plastibellは、ネットワーク接続型注射器の開発において、さまざまな課題に直面したという。STは、NFCタグICを注射器に組み込み、薬剤から保護する製造プロセスの構築において、NP Plastibellをサポートした。また、NFCタグICを損傷することなく130℃以上のオートクレーブ処理で注射器を殺菌する処理など、NFCタグICおよび薬剤充填済み注射器の製品ライフサイクルに関するさまざまな制約の解決にもつなげたそうだ。
なお、NP Plastibellは、STのNFCタグIC「ST25TV」をベースにしたネットワーク接続型医療機器をさらに開発する予定だという。
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ペイメントナビ編集部
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