2022年11月1日10:00
飛天ジャパンのIoTプラットフォーム「IoT Cube」/Pay BOXは、既存のオフラインのコイン式機器を簡単・安価にインターネット接続とキャッシュレス決済対応にすることができるため、人手をかけないセルフサービス機器を活用したビジネスを成功に導く鍵となっている。Pay BOXは2020年12月のリリース以来、クレーンゲームやカプセルトイなどのゲーム機を中心に需要を拡大してきた。しかし、日本にはコインランドリーの洗濯機や乾燥機、マッサージチェアや日焼けマシンなどのボディケア機器など、自動販売機を含めるとオフラインのコイン式機器は数百万台の未開拓市場が存在しており、飛天ジャパンは10月末からPay BOXのバージョンアップを行って機能を追加し、その魅力をアピールする。(提供:飛天ジャパン株式会社)
話題のピーチ「旅くじ」にもPay BOX搭載
格安航空会社であるPeach Aviation(ピーチ・アビエーション)が提供する、行き先が選べない「旅くじ」は、1回5,000円(税込)のカプセルトイ型の自動販売機でサービスを開始し、新たなマーケティングのアイデアとして注目された。カプセルには指定された行き先の航空券購入に使えるポイントと行き先、そして現地の名所や名物などにちなんだ「ミッション」が書かれた紙などが入っており、ドキドキ感やワクワク感を楽しみたい旅行客に好評だ。
ピーチの5000円ガチャ「旅くじ」は、キャッシュレス決済サービス「PayPay(ペイペイ)」で決済することができる。カプセルの中には、航空チケットが入っているわけではなく、 当たった行き先の航空チケットを購入するときに使えるピーチポイント(6,000円分以上)が当たる仕組みだ。
ピーチは、全国のさまざまな商業施設やイベントと合わせて、「旅くじ」を展開しているほか、1000万円で2人分の行き先が運まかせの旅行が楽しめる「ペア旅くじ」など次々と新しい取り組みも展開している。そして、この話題のカプセルトイ型のシステムには、飛天ジャパンのPay BOXが採用されている。
飛天ジャパン 取締役の岑慕蘭(シン・ボーラン)氏は「Pay BOXによってQRコード決済を導入する事業者のメリットはさまざまありますが、現金を介さないキャッシュレス決済の仕組みを利用することで、釣銭補充の必要はなく、売上の回収で現金を運ぶ必要もないので、セキュリティの観点からも強化されます。また、釣銭補充や現金回収が必要ないということは、それを行っている人員の作業工数を減らすことに繋がります」と話す。
日本のコイン式セルフ機器をキャッシュレス決済に
省人化やセキュリティの強化というPay BOX導入のメリットを享受できるビジネスはゲーム機だけではない。コインランドリーやマッサージチェアなどのセルフサービス機器は日本には数多くある。そして、その多くがオフラインのままで存在しており、キャッシュレス決済が浸透するにつれて、現金しか使えないセルフサービス機器がビジネスチャンスを逃すケースが増えることが指摘されている。
飛天ジャパンの調べによると、コイン式機器の市場は国内に540万台以上あるとみられている。そのうち飲料や食品、たばこなどの自動販売機は300万台近くあるとみられているが、Pay BOXのターゲットとなりうるセルフサービス機器は200万台近くあるという。
岑慕蘭取締役は「2020年末からこれまでに積み上げた出荷台数1万台の10倍にあたる10万台の出荷台数を2025年までに達成するという目標は、挑戦的な数字ではありますが、市場規模を考えると十分に実現可能な数字です」と自信を示している。コインランドリー機器やマッサージチェア、日焼けマシンなどへの組み込み事例が増えていくほか、海の家で利用するコインシャワーなど、想定していなかった分野からの問い合わせも寄せられているという。
手持ちの機器を生かして、キャッシュレスとIoT導入
中・小規模事業者は安価で導入可能なIoTプラットフォームを求めているが、国内の導入事例は大手製造業が中心であり、開発・導入コストが高く、中・小規模事業者の要望を満たすソリューションは乏しい状況だ。
特に、システム導入の初期費用が高額になってしまうのが大きな壁だ。例えばコインランドリーのキャッシュレス化を導入しようとすれば、専門のフランチャイザーやメーカーに依頼すると、数百万円の費用が必要となる。キャッシュレス決済の導入によって、ある程度の売上高のアップが見込まれるが、数百万円の投資回収を実現しようとすると、その費用対効果に首をかしげざるを得ない。
それに対し、IoTプラットフォーム「IoT Cube」/Pay BOXは、SaaSサービスで店舗、商品、デバイス、決済などを一元管理できるほか、さまざまなキャッシュレス決済の利用を可能にすることができる。岑慕蘭取締役は「導入において、既存機器の大幅な改変が不要なので、短期間で簡単に導入できます。初期費用は専門のフランチャイザーやメーカーの8分の1以下に抑えることが可能です」と話している。
■お問い合わせ先
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