2022年11月4日8:00

決済に関するFIME JAPANの技術解説。今回は、「EMVCo Contactless C8カーネル」について紹介してもらった。

記事のポイント!
①C8カーネルとは?
②従来はブランドごとのカーネルを開発
③今後はC8カーネル以外の開発・認定取得は不要に?
④どのように役立つか?
⑤既存のC系カーネルとの仕様書構成上の関連

⑥技術的な面でのプラスは?
⑦今後取るべきアクション

今回は注目が集まっているEMVCo C8カーネルについて、現在公開されている資料をもとに客観的な情報を集約する。また、記載事項から推測可能なことが重要であり、それらを補填するための予測や想定も多く含まれている。可能ならば参考資料を当たっていただき、予測の妥当性については吟味していただきたい。

●C8カーネルとは何か?

C8カーネルとはEMVCoが定義する非接触決済用のカーネルである。ブランドに依存せず、このカーネルで全ブランドの非接触決済を行うことを狙っている。こういった目的や経緯はEMVCo発行のFAQ(1)に詳しく記載が存在する。

●今までの非接触カーネルはどのようであったか。

今までの非接触カーネルはEMVCoが公開しているC系のカーネル、もしくは各ブランドが公開している仕様に準じたカーネルを実装する必要があった。つまり、共通仕様ではなく、もし6ブランドに対応するならば6つのカーネルを開発し、TA(Type Approval)認定試験を受験し、合格する必要があった。テスト自体はEMVCoが公開しているC系に則ったテストと、ブランド仕様に則ったテストが存在し複雑化していた。

●今後はC8カーネル以外の開発・認定取得は不要になるのか?

現在の情報からは、断定することはできない。C8カーネルは建付け上、提案の段階にあり、各ブランドがこのC8カーネルで自社のカードの決済が行えるかを判断し、許可/迎合していく必要がある。イメージとしてはC8カーネル仕様が他仕様を吸収しつつ、他カーネルで処理できるカードを処理できるようになっていくものである。これをFigure 1に示す。公開された仕様も2022年11月までは一般意見の公募を行っている状態にあり、統合カーネルの実現を進めるために具体的なアクションの一歩が始まったという状態である。これから必要であると想定されるアクションとしては、TAに向けたTest Caseの策定及び、TA用ソフトウェアのC8用ライブラリ構築である。これは明確に弊社の予測・希望になってしまうが、一般的な開発工程を考えた場合、1年でこれらを終えることは困難であり、また3年以内にはTAの実施が各認定LABで行えるように整備されるのではないかと考えている。

Figure 1 C8カーネル統合のイメージ
※統合順序に意図なし

●C8カーネルはどのように役に立つのか?

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