2022年11月17日7:30
リップルは2022年11月16日、デジタル決済ゲートウェイであるMFS Africaと提携し、アフリカ市場への参入を発表した。同パートナーシップにより、MFS Africaはリップルの暗号資産を活用した決済ソリューションであるRippleNetのオンデマンド流動性(ODL)を利用し、アフリカのユーザーや企業が簡単に携帯電話でリアルタイムに国際送金ができるよう支援する。
アフリカ市場では、デジタル決済の革新が急速に進んでいる。アフリカの人口は急増しており、2030年までに17億人に達すると予測されている。デジタル決済の普及は世界でも最速の部類に入るという。モバイル通信関連の業界団体GSMアソシエーション(GSMA)によると、世界のモバイルマネーの価値1兆米ドルのうち、アフリカは70%を占めている。2021年には、アフリカのモバイルマネーによる取引額は7,014億米ドルに達し、前年比39%増となった。
モバイルマネーがファイナンシャル・インクルージョンの重要な推進力であり、アフリカ全域の金融サービスへのアクセスに革命を起こしているなか、MFS Africaは、モバイルマネーを促進している決済フィンテックとなるそうだ。フィンテックの決済ハブであるMFS Africaは、アフリカ35カ国の4億台以上のモバイルウォレットと接続し、アフリカ大陸の800以上の決済コリドーで運用されており、同地域の決済相互運用性とシームレスな国際決済を促進しているとした。
リップルとMSF Africaのパートナーシップは、パリのオンラインマーケットプレイス向けプロバイダーのLemonway、ブラジル中央銀行から外貨両替業務のみを取り扱う銀行として登録された初の銀行のトラベレックス銀行、シンガポールの決済機関FOMO PayなどのODL新規顧客と新規市場への参入に続く発表となる。
リップルのODLは、2018年に国際送金として提供開始し、企業内財務管理や中小企業向けのバルク決済などさまざまな決済のユースケースに拡大した。現在、ODLは数十億米ドル相当の数百万件の取引を処理し、シンガポール、ブラジル、マレーシア、ポーランド、インドネシア、タイなど、約40の市場でソリューションを提供している。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
カード決済、PCI DSS、ICカード・ポイントカードの啓蒙ポータルサイト