2022年12月27日9:00
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の連結子会社である三菱 UFJ 銀行は、このほど、インドネシアを中心に東南アジアでデジタル金融サービスを提供するフィンテック事業者のSilvrr Technology Co., Ltd.(Akulaku 社)への2億米ドル(約 260億円)の出資を決定し、Akulaku社と出資関連契約を締結した。同行は同出資を通じ、インドネシアをはじめとするアジアでのさまざまな金融ニーズに対し、幅広いアプローチを行える体制を整え、アジアの成長を多角的に取り込むことに注力するという。
アジアを第 2のマザーマーケットとするMUFGにとって、東南アジア最大のGDPを誇り、将来にわたる高成長が期待されるインドネシアは特に重要な市場だという。同行は同国で、外国銀行最大級の規模を有するジャカルタ支店に加え、2019年4月にはダナモン銀行を連結子会社化することで商業銀行の事業基盤を確立してきた。
金融浸透率が低いインドネシアでは、成長著しいフィンテック企業などがデータとAI技術を駆使しながら提供するデジタル金融サービスが勃興しており、将来銀行の顧客層となり得る個人や中小企業のアンダーバンクト・アンバンクト層の金融ニーズに応えることで、金融包摂の潮流が加速しているそうだ。
このような環境下、MUFGおよび同行は、2020年2月に東南アジアにおける配車・フードデリバリーを中心としたスーパーアプリ事業者であるGrab社と資本・業務提携し、MUFG の金融知見・ノウハウにGrab社が有する先進的なテクノロジーやデータ活用のノウハウを掛け合わせた次世代金融サービスの提供を図ってきた。
また、2022年11月には、POSローンを提供するコンシューマーファイナンスカンパニーである Home Credit 社の買収を発表し、オフライン店舗での購買における金融ニーズの取り込み強化も目指している。
同出資では、Buy Now Pay Laterなどのデジタル金融サービスを提供するフィンテック事業者である Akulaku 社を通じ、オフライン店舗に加え、オンラインでの購買における金融ニーズの取り込みも強化する。
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ペイメントナビ編集部
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