ゼウスが「EMV 3-Dセキュア」の月額費用を無料に、2025年3月まで全加盟店への導入目指す

2023年5月22日8:00

ゼウスは、全国に1万4,000サイトを超える導入実績を誇る決済代行事業者だ。特に中小加盟店への導入に強みを持つ。同社では、クレジットカード決済のオプションサービスである「EMV 3-Dセキュア」(以下、EMV 3-DS)の月額費用を永年無料にするキャンペーンを実施するなど、加盟店向けのセキュリティ対策や支援を強化している。

左からゼウス セールス&マーケティング本部 プロダクトセールス部長 清田泰利氏、プロダクト&情報システム本部 プロダクト開発運用部 上席部長 北井征紀氏、カスタマーサクセス本部 渉外部長 角間奈美子氏

透明性の高いサービスを目指す
先行してEMV 3-DSに対応

ゼウスでは、強みとする中規模・小規模加盟店に加え、個人事業主向けの「ぽちPAY」や司法書士、税理士向けの「士業PAY」の提供により、個人事業主の利用も年々伸びている。ゼウス セールス&マーケティング本部 プロダクトセールス部長 清田泰利氏は「企業や個人事業主が決済代行事業者を検討する際、知りたい情報をすぐに得られるようゼウスのサイトでは決済手数料や月額費用などの情報をフル開示しています。透明性の高い情報やサービスの提供を目指しています」と話す。

ゼウスでは、EMV 3-DSへの対応も早くから着手。3DSサーバーを提供するGPaymentsのサービスを利用してサーバーを構築した。2022年1月からEMV 3-DSの提供を開始しており、加盟店に案内している。カートを利用している加盟店も、カートシステム側でゼウスのEMV 3-DSの開発が完了していれば、EMV 3-DSが利用できる。EMV 3-DSのトランザクションはまだ少ないが順調に稼働を続けているそうだ。プロダクト&情報システム本部 プロダクト開発運用部 上席部長 北井征紀氏は「通信速度も当初より速くなりましたし、安定しています」と説明する。

経済産業省は2025年3月までにEMV 3-DSの導入を全加盟店に義務付ける方針を打ち出し、2023年3月発表の「クレジットカード・セキュリティガイドライン【4.0版】」に盛り込まれた。同期限に向けて、サブスクリプションや総合通販のカートシステムが順次開発を進めていくと思われる。先行して同社がEMV 3-DSに対応することで、カートシステムなどのプラットフォーマーの対応後、問題がなく運用できるようにしている。また、代理店への訴求も行う。

月額費用を従来の1,000円から無料に
システム全体として体制を強化

ゼウスでは、2023年5月1日~12月31日まで、EMV 3-DSの月額費用を従来の1,000円から無料にするキャンペーンを他社に先駆け開始した。清田氏は「加盟店に加え、代理店への訴求も含め、両軸で進めています」としたうえで、「政府の方針に合わせて、不正利用の被害を抑制する啓蒙活動は決済代行事業者側も担っています。加盟店の導入障壁を低くするため、弊社では加盟店が負担するコストをできる限り抑え、導入しやすい環境を用意しました」と語る。

月額費用永年無料で「EMV 3-Dセキュア」の導入が可能な永年無料キャンペーンを実施中

ゼウスでは、20年以上前からセキュリティ対策を継続して強化してきた。システムでの不正対策に加え、有人でモニタリングを行っており、仮に不審な取引があった際、加盟店に連絡する取り組みを20年以上にわたり実施している。その過程で3-Dセキュア1.0が廃止になり、ライアビリティシフトで加盟店に不正取引の金額が転嫁されてしまうという情報が2020年10月に入ったため、EMV 3-DSの開発を進めつつ、仕様書を2022年1月から開示し、3-Dセキュア1.0を組み込んでいる加盟店、不正利用被害が多い加盟店、カートシステムを提供する会社が開発を行いやすい環境を整えた。

「弊社でも社内全体でセキュリティ対策の意識改革を進めつつ、チャージバック発生状況を可視化して情報の共有化を行っています。その中で、不正利用発生加盟店については、導入可能な不正利用対策について検討を行い、加盟店のEMV 3-DS導入可否についても確認しています。現在は、不正利用被害が多い加盟店、狙われやすい商材を扱う加盟店を中心に導入を積極的に推進していますが、今後EMV 3-DSもバージョンアップしていきますので、システム部の体制強化を図り、加盟店が導入しやすい環境や、フリクションレスの取引率向上を目指して、業界との足並みをそろえたEMV 3-DSを構築していきます」(カスタマーサクセス本部 渉外部長 角間奈美子氏)

対応期限まで余裕のあるタイミングで加盟店に導入へ
今後はブランドトークンなど複合的な対策が重要に?

原則2025年3月にはすべての加盟店への導入が必要なため、「1年前には前倒しですべての加盟店に導入してもらえるように準備を進めています」と角間氏は意気込む。従来、セキュリティ対策の案内をする際、加盟店も期限のぎりぎりまで導入しないケースもあったというが、早めに導入してもらうことで、EMV 3-DSのメリットを実感してもらいたいとした。

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