インフキュリオン、今後の決済市場はBtoBがトレンド? 請求書支払いプラットフォーム「Winvoice」の強みとは?

2023年10月16日8:40

インフキュリオンは、2023年10月5日、BtoB決済市場解説やメガトレンド、新サービスの請求書支払いプラットフォーム「Winvoice(ウィンボイス)」を紹介する説明会を開催した。国内では「請求書カード払い」を提供する企業が複数登場しているが、同社ではワンストップでのサービス提供、機能、手数料率など、競争力のあるサービスであると自信を見せている。

インフキュリオン 代表取締役社長 丸山弘毅氏

BtoB決済が⼤きな潮流に?
1,500兆円を超えるマーケット

インフキュリオンは、FinTechや決済領域を強みとしている。近年、国内キャッシュレス市場は急速に成長している。クレジットカードなども伸びているが、コード決済アプリがキャッシュレス化を牽引している。

経済産業書を中心に、2018年頃から官⺠⼀体で進めてきたBtoCのキャッシュレス普及はめどがついてきた。2014年はさまざまな分野でFinTechがテーマになったが、KPMG Pules of Fintechによると2021年の世界におけるFintech分野投資⾦額のうち、約7割程度を占めている。インフキュリオン 代表取締役社長 丸山弘毅氏は「今後のトレンドとしてBtoB取引が大きくなっています。ブロックチェーンもWeb3やCBDCなどに進化しています」とした。国内企業への投資を見てもLayerXやUPSIDERなど、BtoB領域を事業展開する企業への出資が目立つ。経済産業省でもBtoBやGtoC(Government to Consumer〈ガーバメント・トゥ・コンシューマー〉)といった領域を議論している。

BtoB決済はBtoCの300兆円より圧倒的に⼤きく、約1,500兆円(経費などは340兆円)のマーケットとなる。経費の中には、交通費や出張費などもあるが、クラウド、オンラインミーティングの利用料なども伸びている。

850兆円を占める大企業の一定分はデジタル化しているが、積極的なシステム化や先進テクノロジーの活⽤などでさらなるDX(デジタルトランスフォーメーション)化が進むと思われる。一方、中⼩企業・ロングテール先はまだまだアナログ業務が多く、⽀払DXによる業務、資⾦効率化を進める必要がある。実際、中小企業のDXの取り組み状況について「必要だが取り組めていない」「取り組む予定はない」と回答した企業は75.2%を占める。また、82.9%は紙で請求書のやり取りを⾏っている。

電⼦帳簿保存法改正やインボイス制度といった法改正、クラウド会計などの業務系SaaSの普及、BtoB取引プラットフォーム化などの進展がある。

BtoB取引のEC化が進む
請求書をカードで払うサービスも台頭

昨今では、SaaSや取引プラットフォームを、建築などの業種特化で提供するプレイヤーも増加している。マーケットプレイス上で⾃社決済を組み込んだように、デジタル上で垂直統合していくことで、BtoB取引のEC化が整ってきた。

米国では法⼈向け決済プラットフォームを提供する企業に勢いがあり、bill. com、Brexやrampなどは、法⼈カード発⾏に加えて、請求書管理から⽀払いまでを⼀気通貫で提供している。日本企業もこれらのプレイヤーをベンチマークしながら事業を拡大している企業のケースもあるという。業界に特化したケースとして、PayCargoでは貨物輸送業界向けのBtoBオンライン決済プラットフォームを提供している。企業は、PayCargoへ企業や貨物情報を登録後、物流業者向けの⽀払いをオンラインで済ませることが可能だ。

国内を見ると、BtoB向けサービスがカード分野を中⼼に登場している。マネーフォワードLayerXSansanといったSaaS事業者が⾃社のサービスに組み込む形でカードを発行している。海外の事業者も法人カードの支払いを入り口にスタートし、事業を広げてきたという。

同社では、パートナーサービスにカード発⾏を組み込める「Xard(エクサード)」を提供しており、導入社数が伸びている。OLTAPayment Technologyなど、法⼈カードが伸⻑する中で、請求書をクレジットカード等で払うサービスも台頭してきた。Visaの「BPSP(Business Payment Solution Provider)」などにより、従来課題であった売り⼿企業がカード決済に対応していない場合でもカード決済を受け付けることが可能となる。

バイヤー(売り手)とサプライヤー(買い手)がいる中で、法人取引のEC化により市場を形成する。従来は⾦融機関やクレジットカード会社が担っていたが、新興プレイヤー中⼼に機能のアンバンドル化が進んできたという。「いろいろなプレイヤーがいる中、クラウドサービスでサービスを提供していますが、APIで連携しあうことで全体のエコシステムを形成していることが重要なファクターです」(丸山氏)。その中で黒子としてカード発行のXardと連携することでより効果を発揮する新サービスの「Winvoice(ウィンボイス)」を開始したそうだ。

「請求書のカード決済」を⾃社サービスに組込み
安価な手数料の理由とは?Xardとのシナジーも

新サービスのWinvoiceについてはEmbedded Fintech事業部 マネジャー 百合川真人氏が紹介した。

インフキュリオン Embedded Fintech事業部 マネジャー 百合川真人氏

Winvoiceは、SaaS事業者やWEBサービス事業者が「請求書のカード決済」を⾃社サービスに組み込むことができる機能だ。

請求書カード払いの「請求」では早期⼊⾦による資⾦繰りの改善に加え、⽀払遅延・未回収リスクの軽減が可能だ。また、「⽀払い」では⽀払業務の効率化、与信機能によるビジネス機会の拡⼤、⽀払いサイクル⻑期化(最大30~60日)による資⾦繰りの改善を実現できる。

同サービスでは、請求書の請求・⽀払いを集約。カード⽀払い、銀⾏振込(振込代⾏)に加え、今後はカードを使わない法人後払いなどの支払い手段に対応していく。

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