2024年5月17日8:10
リクルートは、店舗の決済サービス「Airペイ」を展開しているが、タッチ決済の受付方式として、2024年5月16日から「iPhoneのタッチ決済」に対応する「Air ペイ タッチアプリ」の提供を開始した。今回の対応の経緯について、リクルート プロダクト統括本部SaaSプロダクトマネジメント室 決済プロダクトマネジメントユニット 部長 「Airペイ」「Airペイ QR」プロダクト担当者の山本 智永氏に説明してもらった。
池谷貴
iOSベースの「Airビジネスツールズ」と高い親和性
国内でのタッチ決済の急激な伸びも後押し
「Airペイ」は、2015年10月からサービス提供しており、飲食店、小売店などの業種や地方自治体といったさまざまな事業者が利用している。決済手数料は3.24%で、月額固定費や振込手数料は無料だ。リクルートでは、Appleの国内展開に合わせて新たに「iPhoneのタッチ決済」への対応を開始。利用者は、iPhoneの画面に来店客がクレジットカードやスマートフォンをかざすと支払いが完了する。
Appleは2022年初頭に米国で「Tap to Pay on iPhone」(国内ではiPhoneのタッチ決済)を発表し、同年にサービスをスタートしたが、当時からリクルートでは国内展開に向けて有益なソリューションとして注目していたという。リクルートの展開する「Airビジネスツールズ」は決済以外にも1つのIDでさまざまなサービスを利用できるが、iOSベースであるため、「Tap to Payとの親和性は高い」(山本氏)と考えていた。国内で「iPhoneのタッチ決済」のタッチ決済がスタートするにあたり、サービスの提供パートナーとして魅力を感じたそうだ。
また、「Airペイ」では国内外のキャッシュレス決済手段68種に対応しているが、中でもタッチ決済の急激な伸びが目立つという。山本氏は「タッチ決済は急激に伸び続けており、大きな割合を占めています」と話す。国内では現在も利用可能な店舗や鉄道・バスが拡大しており、今後も利用が進むことは間違いない。
設備投資なく、手持ちのiPhoneで使える
47.5万のAirペイ契約ユーザーも利用可能
iPhoneのタッチ決済は「Airペイ」の申し込みをするだけで利用を開始でき、iPhone以外の端末は必要ない。例えば、現在のAirペイで利用されている「M10」(Miura Systems製)は、iPhoneやiPadとBluetoothで接続するため、Wi-Fi環境を準備した方が利便性高く利用できる。事業者の中には、店舗でWi-Fiを契約するのがネックとなり、導入していないケースもあったという。iPhoneのタッチ決済であれば、そういった設備投資をすることなく、自身の端末1台で決済をスタートできるメリットがあるため、Airビジネスツールズユーザーの利用が広がると見ている。
また、47.5万のAirペイ契約ユーザーであれば新たな契約なく、アプリをダウンロードするとサービスを利用可能だ。そのため、2台目、3台目の端末として利用してもらうケースも想定される。さらに、店舗で使用している端末が壊れた際のバックアップとしても活用可能だ。
市場は好意的反応、高い目標を設定
Airペイ導入はさらに拡大する見込み
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