デジタルガレージ、決済とデータを軸に戦略提携企業と連携して「DG FinTech Shift」加速へ

2024年5月21日9:20

デジタルガレージ(DG)は、2024年5月9日に2024年3月期の決算説明会を開催した。税前利益は63億円と前期比202億円の大幅増益となり、決済事業や投資事業も堅調に進捗しているという。決済領域では、KDDIグループで決済事業を手掛けるauフィナンシャルサービスと業務提携を発表。また、DGの決済事業子会社であるDGフィナンシャルテクノロジー (DGFT)がニッセンの合弁による後払い決済事業会社であるSCOREについて、ニッセンが保有する全株式(51%)を取得する予定だ。DGではグループ戦略「DG FinTech Shift」を掲げており、各戦略パートナーとの協業により、中期経営計画の早期達成を目指すと共に、安心・安全で便利なキャッシュレス社会の実現につなげていくという。

DG 代表取締役 兼 社長執行役員グループCEO 林郁氏は、昨年のDGコマースの設立以降、「DG FinTech Shift」がさらに加速していると説明(DG 2024年3月期決算説明資料)

au経済圏での決済サービス提供へ
SCOREの完全子会社

DGのFT(フィンテック)セグメントやMT(マーケティング)セグメントでは、戦略パートナーとして、POSベンダー東芝テック、クレジットカードのジェーシービー(JCB)に続き、金融機関のりそなホールディングスとの資本業務提携を行った。DGはりそな決済サービスの株式20%取得し、2025年3月期より持分法適用会社化したことに加え、りそなグループと共同ファンドを設立し、同社投資ポートフォリオの一部を移管した。

りそなグループとの資本業務提携の深化(DG 2024年3月期決算説明資料)

これに加え、KDDIグループのauフィナンシャルサービスとDGグループの決済会社であるDGフィナンシャルテクノロジー(DGFT)で決済領域での業務提携契約を締結する。両社で、au経済圏における決済サービスの提供に向け連携するそうだ。

auフィナンシャルサービスとの決済領域における業務提携(DG 2024年3月期決算説明資料)

今期の取り組みとして、前期はイネーブリング事業群の強化として、システムインテグレータのEC事業で「DGコマース」を新設し、同社を軸にEC/セキュリティ/運用監視などを強化してきた。さらに、後払い決済を提供するSCOREの完全子会社や、7月1日からシステム開発会社であるフィーリストのグループ化も決定している。

SCOREは後払い決済ニーズの増加に伴い、CAGR+11.4%と着実な売上成長を継続しているそうだ。今後は、DGの各種ソリューションとの組み合わせによる総合的なサービス(対面領域)開発に加え、端末レス決済「CloudPay Neo」などでの後払い展開を予定している。また、現状のB2C領域に加え、B2Bの金融領域への進出を視野にプロダクトを強化していくという。

後払い領域の強化による決済事業の拡大(DG 2024年3月期決算説明資料)

DGでは、「DGFTが提供する総合決済サービス『VeriTrans4G』に決済メニューとして『ベリトランス後払い』を加え、加盟店数伸長につながっています。また、端末レスのキャッシュレス決済サービス『CloudPay Neo』の決済メニューには、スコア後払いが含まれており、加盟店様よりご好評をいただいております」と説明する。後払いでは高額、対面、分割のニーズも出てきており、すでに提供している事業者もあるが、同社での展開は「幅広く視野に入れ、検討しております」とのこと。さらに、後払いは2026年度に2兆円市場になるというデータもあるが、「具体的な数値目標は開示を控えさせていただきますが、より高いシェアを獲得していくことを目指しております」とした。

LTI(Long-Term Incubation)セグメントでは、「B2B決済/金融事業」「産業特化型DX」「次世代テクノロジー」の3つの切り口から、戦略事業の企画開発と育成を推進していくそうだ。

対面決済は前期比+39.0%に
決済事業の 20%安定成長を支える事業戦略

業績を見ると、決済事業では、15%超の増益と安定成長を継続した。コロナ禍の収束により旅行・外食業等が増加したほか、対面領域のアライアンス戦略が奏功したことが大きい。一方で、マーケティング事業は前期比で52.5%となった。決済事業との連携強化を目的とした構造転換等による体制整備に加えて、期末に持分法適用会社の一時的な損失を計上している。

DGの基盤事業である決済事業は5年前から取扱高が5倍となった。決済取扱高は前期比18%成長の6.2兆円、非対面/対面ともに持続的な成長を見込む。

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