2023年12月6日9:00
Open API形式対応などECサイトの構築・運営をトータルに支援
決済事業を手がけるDGフィナンシャルテクノロジーは、国内EC事業で強みを持つシステムインテグレータとの共同出資により、ECサイト構築・運用をトータルにサポートする新会社「DGコマース」を、2023年12月を目途に設立する。両社において蓄積されてきた、ECサイト構築、決済ソリューション、マーケティング支援のノウハウを集約。EC事業者に向けて、広告、販促、決済、効果測定と、あらゆる側面からのサポートをワンストップで提供できる体制を整える。
EC事業者が必要とする機能をワンストップで提供
今後はこの形態がサービスの主流に?
デジタルガレージの子会社で決済事業を手がけるDGフィナンシャルテクノロジー(以下、DGFT)は、システムインテグレータ(以下、SI)との共同出資により、2023年12月に、ECサイトの構築・運営をトータルにサポートする新会社「DGコマース」を設立すると発表した。
SIは1995年に創業し、日本初のECサイト構築パッケージ「SI Web Shopping」を開発、運用してきた実績がある。従前からDGFTとSIは、「SI Web Shopping」にDGFTの決済プラットフォームを連携させるかたちで協業を行ってきた経緯がある。
新会社には、SIの技術と、DGFTの事業の柱である決済ソリューション、DGグループが展開するマーケティング支援事業のノウハウを集約。新規顧客獲得のための広告展開から、購入につなげるコンバージョン施策、決済、効果測定・分析、リピート獲得の販促策といった一連の工程をトータルソリューションとしてワンストップで提供することで、効率的かつ効果的なECサイト構築・運営をサポートする体制を整える。
DGFT 執行役員SEVP 管理本部 本部長 清水和徳氏は、「このようなサービスは、われわれも含めて今まではどの国内ベンダーも提供することができなかった」としたうえで、「このサービス提供のかたちが業界のスタンダードになるようなムーブメントを、われわれが先導してつくっていきたい」と抱負を語った。
ECへのニーズは多様化、細分化
OpenAPI形式で30種類の決済に対応へ
清水氏がそう語る背景には、ECビジネスが成熟化し、多様化している現状がある。画一的なパッケージでは、種々のニーズには対応しきれない。そのため近年は、製品がマイクロモジュール化し、各EC事業者がその中からニーズに合わせて必要なものをチョイスし、APIでつないで運用するケースが増えている。「今EC事業者から求められているのは、自社に最適な製品・サービスを迅速かつリーズナブルに提案してくれる、ECビジネスサポーターのような存在」(清水氏)。新会社、DGコマースは、まさにそのポジションを目指して設立されるという。
これらのニーズへの対応として、DGFTでは総合決済サービス「VeriTrans4G」において、ECサイトの決済サービス導入の開発期間を10分の1から15分の1程度に短縮可能なOpenAPI形式による決済サービスを導入している。すでにクレジットカード決済およびPayPayへの対応を開始し、2023年12月末までに30種類以上の決済手段に対応する予定だ。
既存加盟店、EC事業者のIFは担保
幅広いニーズに幅広いソリューションで対応
しかしすべてをOpenAPIに移行しようということではない。「Webサイトは末永く生き続けなくてはならない“生き物”です。既存のお客様のインターフェースを担保することはわれわれの重要な使命です」(DGFT プロダクト室 室長 高橋亮氏)。
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