2012年9月7日9:00
アジアでNFCモバイルウォレットの実用化で先陣をきったのはシンガポールだ。モバイルキャリアのスターハブ(StarHub)に続き、シングテル(SingTel)とM1が、NFC非接触決済ウォレットを立ちあげた。
昨年、シンガポール政府の主導で立ちあげた、モバイルNFC非接触決済のインフラが整備された結果である。決済のベースとなっているのは非接触プリペイドのイージーリンク(ez-link)。約40億円を投資してインフラを構築した。
イージーリンクは2002年にシンガポールで導入されたIC乗車カード。ソニーのFeliCaを使っていたが、NFCに切替えた。
現在シンガポールでNFC非接触決済ができる拠点は、タクシーやスーパー、ファストフードなど2万カ所である。
モバイルキャリア3社がほぼ同時にモバイルウォレットを立ちあげたことにより、競争は激化すると予測される。NFC非接触決済では差別化できない。他社とひと味ちがうサービスを提供できるか。各社の企画力勝負になってきた。
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※本記事は日本カードビジネス研究会代表 佐藤元則氏の「カードBizと僕の勝手気ままログ」をご紹介しています。