2013年2月7日16:30
マスターカード・ワールドワイド(MasterCard)は、最新の「MasterCard 景気動向についての消費者意識調査(MasterCard Worldwide Index of Consumer Confidence)」の結果を発表した。これによると、アジア/太平洋地域の消費者は、不安定な世界経済であるにもかかわらず、インドネシアやフィリピンといった新興市場での消費者意識の高まりによって、楽観的であることがわかったという。
MasterCard 景気動向についての消費者意識調査(MasterCard Worldwide Index of Consumer Confidence)は、2012年11月7日~12月23日にかけて実施され、アジア/太平洋・中東・アフリカ地域の25カ国18歳~64 歳の消費者計1万1,339 人から得た回答に基づいている。同調査は1993 年の調査開始以来、40 回目となる。
MasterCard 景気動向についての消費者意識調査は、20 年目を迎えた。同調査では、消費者に、「雇用」、「景気」、「固定収入」、「株式市場」、「生活の質」の5 項目について、今後半年間の自国の経済状態をどう見ているかを質問し、信頼度において最も悲観的な場合は0、最も楽観的な場合は100、中立的な場合が50 で評価している。
調査対象となった14 カ国中9 カ国では、2012 年上半期と比べて楽観的傾向が見られた。アジア/太平洋地域全体の指数は、2012 年上半期の57.2 ~59.7 へとわずかに上昇。調査項目別では、「雇用」(今回56.6、前回54.0)、「景気」(今回57.2、前回51.8)、「生活の質」(今回55.3 前回51.7)、「株式市場」(今回57.6 前回56.5)と改善がみられたが、「固定収入」は変わらず、71.9 に留まった。
急速な回復を見せたのはインドネシアとフィリピンで、インドネシアの消費者信頼度指数は、今回87.5、前回57.4 であり30.1上昇、フィリピンは、今回78.8、前回65.2で13.6上昇した。両国とも、不安定な世界経済とアジア/太平洋地域からの輸出に対する世界的需要の低下にもかかわらず、国内外の投資家による投資増加によって消費者信頼度が押し上げられるとともに、全体的な成長に寄与した。
消費者信頼度が最も悪化したのは韓国で、51.3から38.6に転じた。世界的景気循環と強く結びついている韓国は、資本材の輸出市場において日本との厳しい競争にも直面している。
消費者信頼度は、ニュージーランドでも低下(今回42.7、前回51.0)したほか、タイ(今回69.6、前回75.8)、ベトナム(今回74.5、前回77.2)、シンガポール(今回50.0、前回52.9)でもわずかに悪化した。