ココカラファインと提携しVisaプリペイドカードを発行(クレディセゾン)

2013年7月5日8:00

ココカラファインと提携しVisaプリペイドカードを発行

クレディセゾンは、日本初の国内外Visa加盟店で利用可能なVisaプリペイドカードの発行を通じて、新たなキャッシュレス市場の開拓に挑戦する。同社では、ココカラファインと提携し、ココカラポイント機能にVisaプリペイド機能を加えた「ココカラクラブカード」の発行を開始した。

50%の割合を占める現金の置き換えを狙う
「NEO MONEY」の展開が徐々に軌道に乗る

クレディセゾンは、従来、クレジットカードを中心にビジネスに取り組んできたが、国内の民間最終消費支出をみると、半分以上が現金マーケットとなる。同社では今後、国内のマーケットシェアを拡大する上で、現金を如何にキャッシュレスに置き換えられるかが重要であると考えている。その際に、クレジットカードでは取り込めないマーケットをプリペイドカードにより開拓していきたいとしている。

Visaプリペイドカード「ココカラクラブカード」

また、クレジットカード業界で規制が厳しくなり、主婦などに向けたカードの発行が以前よりも難しくなっていることから、新たなサービスとして、誰でも簡単に保有することが可能なプリペイドカードがマッチしていると考え、取り組みを進めている。つまり、現金マーケットに対する対抗商品の側面もあり、クレジットカードの代替商品という位置づけもある。

クレディセゾンでは、2010年8月から、ユニクロと提携しユニクロ・ジーユーオンラインストアで利用できる「ユニクロオンラインギフトカード」の発行を開始。2011年5月30日には、国内のカード会社で初めて「資金移動業者」に登録し、2011年8月16日より海外専用Visaプリペイドカード「NEO MONEY(ネオ・マネー)」の発行を行っている。NEO MONEYについては、当初は苦戦していたが、全国のセゾンカウンターや金融機関、旅行会社などにおける対面営業や、WEB上での積極拡販、利用者にとって分かりやすい商品設計への改定もあり、最近では取扱高が伸びている。

ココカラポイント機能にVisaプリペイド機能を搭載
2年間で1,000万会員の会員獲得が目標

そして同社では、日本初の国内外Visa加盟店で利用可能なVisaプリペイドカード「ココカラクラブカード」の発行を開始した。ココカラポイント機能にVisaプリペイド機能を加えたココカラクラブカードは、ココカラファイングループでポイントを貯めることができるほか、世界中のVisa加盟店での買い物で利用可能だ。

クレディセゾンでは、ココカラファインに続く企業に対しても開拓していく方針。同社 カード事業部 アライアンス開発部長兼海外事業部 担当部長兼海外事業統括部長 杉本洋氏は、「プリペイドカードの導入先として、チャージで5,000円、利用で2,000~3,000円程度の業態がマッチするため、スーパーマーケットなどは大きな市場が見込める」と話す

ココカラファインは、4月1日の販売子会社(セイジョー、セガミメディクス、ライフォート、ジップドラッグ、スズラン薬局、メディカルインデックス)の統合にあわせ、まずグループのポイントカード機能を統合したココカラクラブカードの発行を4月から開始。また、9月からのプリペイド機能の追加により、これまで現金支払いが主流であったドラッグストアにおいて、利便性を向上させる新たな買い物方法を顧客に提供していく。

ココカラクラブカードは既存会員カードからの切り替えを含め、初年度で500万会員、2年間で1,000万会員の会員獲得を目標としている。また、稼働率については、5割を超えるカードを目指す。

利用者については、日常生活の中で家計管理を行っている主婦を中心とした女性が中心になると想定している。ココカラファインでは従来、有効に使われていたポイントカードが800万枚あるため、同カードにシフトさせる方針だ。それに加え、新規顧客も含め取り込んでいきたいとしている。すでに4月から募集を開始しているが、現時点で会員数は目標通りに推移している。

導入に向けココカラファインでは、さまざまなハウスプリペイドや非接触電子マネーなども検討したが、汎用的なカードよりも顧客が認知して申し込むカードを希望したという。利用者は、名前や住所、電話番号など、基本情報の入力のみ。ココカラファインでは、7~8割は同社内での利用になると想定しており、プリペイドカードにチャージしてもらうことにより、自社の売上を拡大させていく狙いがあった。また、マーケティングへの活用も視野に入れる。

さらに、外部のVisa加盟店での購買動向も把握したいという要望もあったそうだ。加えて、世の中に普及していない革新的な商品を導入することで、話題性を高める狙いもあった。

会員のポイント率は毎月の買い物金額に応じてステージアップ
1会員あたり年間6万円程度の利用を目指す
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