2013年11月12日8:00
国際ブランドが提供するネットワークを活用したデビット、プリペイドのリリースが徐々に増えてきた。
まずオンラインプリペイドカードは、クレジットカード等と同様に国際ペイメントブランドのネットワーク上で利用できるプリペイドカードである。国内ではデビットカードよりも歴史が新しく、まずクレディセゾンの「NEO MONEY(ネオ・マネー)」、JTBの「MoneyT Global(マネーティー グローバル)」、アクセスプリペイドジャパンの「キャッシュパスポート」といった海外専用のトラベルプリペイドカードが発行された。
また、インターネット専用のプリペイドカードとして、インコム・ジャパンの「バニラVisa」(日本での発行元はSBIカード)、三菱UFJニコスの「e-さいふ」、ライフの「Vプリカ」、楽天の「楽天バーチャルプリペイドカード」、NTTドコモの「ドコモ口座 Visaプリペイド」が発行されている。
「バニラVisa」と「e-さいふ」はコンビニエンスストア等での陳列販売を実施。最近は生活者が目にする機会も増えている。また、「Vプリカ」もコンビニエンスストアの多機能端末での販売が行われ、有名タレントによるテレビCMでも話題となった。
それに加え、クレディセゾンがココカラファインと提携し、日本初の国内外Visa加盟店で利用可能なVisaプリペイドカード「ココカラクラブカード」の発行を開始。8月30日時点で、約 150万枚が発行されており、順調に会員を拡大しているそうだ。
一方、デビットカードは、端末、与信システムなど、ペイメントカードの国際ブランドカードが運営するインフラをそのまま利用できるシステムとなり、主に銀行がイシュアとなっている。
スルガ銀行、楽天銀行、ジャパンネット銀行、りそな銀行、あおぞら銀行の5行が商品を展開している。食品や衣類など、日常の買い物で便利で利用されている。
11月20日からは、メガバンクの「三菱東京UFJ-VISAデビット」の取り扱いをWebサイトにおいて開始。店頭での取り扱いは2014年1月14日より開始する予定となっている。また、ネット専用のデビットカードを発行していたジャパンネット銀行でも2013年12月2日から、リアル加盟店で利用可能な「JNB Visaデビットカード(キャッシュカード一体型Visa デビット)」の発行を開始する予定だ。
さらに、国際ブランドのジャーシービーでも2014年秋を目処に、全世界のJCB加盟店で利用可能なデビットカードの展開を開始する予定であり、すでに千葉銀行と提携に合意しているという。
プリペイドカードやデビットカードは、これまでインフラ面の課題などもあり、発行企業がなかなか増えなかったが、その課題も徐々に解消され、普及の兆しを見せている。はたして、ブランドデビット、プリペイドは国内で根付くのか? 国内のイシュア等の取り組みを追った!
事例1
約3万店舗で購入できるVisaプリペイドカード「バニラVisa」
従来のPOSAカード同様に大手流通店舗の目立つロケーションで販売
~インコム・ジャパン
事例2
ネットショッピング専用のプリペイドカード「e-さいふ」を展開
口座入金額は自由設定ができ、家族で便利に利用可能
~三菱UFJニコス
事例3
「楽天バーチャルプリペイドカード」で楽天カード会員のネット利用がさらに便利に
購入手数料無料化と楽天スーパーポイントの進呈でさらなる利用拡大を目指す
~楽天カード
事例4
ネット専用Visaプリペイドカード「Vプリカ」の認知度はぐんぐん上昇
販路の拡大、テレビCM効果により普及は順調に進む
~ライフカード
事例5
5年以内に10倍の売上増を目指す「キャッシュパスポート」
Tポイント付与やマルチカレンシーカードの発行で顧客利便性向上へ
~アクセスプリペイドジャパン
事例6
メガバンク初となるVisaデビットカード「三菱東京UFJ-VISAデビット」を発行
日常生活での利便性を高め、現金から電子決済へのシフトを図る
~三菱東京UFJ銀行
事例7
実店舗で利用できる「JNB Visaデビットカード」を新規口座開設者に発行
制度改定後「JNB カードレスVisaデビット」の稼働率は大幅に高まる
~ジャパンネット銀行
事例8
海外専用のVisaプリペイドカード「NEO MONEY」の魅力とは?
ATMでの外貨両替の利用者がショッピングを上回る
~クレディセゾン
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