2014年3月25日5:15
公益社団法人日本フィランソロピー協会と、アメリカン・エキスプレス財団は、全国のNPOの若手職員を対象とした宿泊型研修プログラム「アメリカン・エキスプレス・リーダーシップ・アカデミー2014~NPOの次世代リーダー育成プログラム」を、2014年3月20日から3月22日まで開催した。同研修は2009年から開催しており、今回が6回目。これまでの研修生は146名となっている。
同アカデミーは、地域の課題解決や被災地での復興支援で重要な役割を果たす公益セクター(NPOやNGOなど)の組織基盤強化を目的としている。異なるセクター間でのディスカッションやグループワークを通じて、お互いを刺激し合い、より豊かな社会を作り出す上で必要なパートナーシップを構築する機会を提供することも目指している。
研修カリキュラムは、日本におけるイノベーション研究の第一人者である米倉誠一郎・一橋大学教授によってNPO向けに設計された独自のものだ。カリキュラムでは、リーダーシップ、モチベーション・マネジメント、ソーシャル・マーケティング、営業スキル、ロジカル・シンキングなどについて、アメリカン・エキスプレスの経営陣を含むビジネスの第一線で活躍するビジネス・パーソンが講師を務めた。
初日の実務講座では、ユニセフ「世界手洗いの日」や「World Shift」などのソーシャル・プロジェクトの仕掛け人である並河進氏(電通ソーシャル・デザイン・エンジン クリエーティブディレクター/コピーライター)を講師に迎え、社会的課題解決のための資金調達方法を学んだ。
また、2日目には、アメリカン・エキスプレス・インターナショナル, Inc. インターナショナル・ペイメント・オプションズ 日本・北アジア 副社長 菊地邦夫氏が「アメリカン・エキスプレスが考えるリーダーシップ」 、 同社個人事業部門 元シニア・アドバイザー 山中秀樹氏が実務講座「バナナの売り方、カードの売り方」 と題した講演を行った。
32名の研修生は、6つのグループに分かれて、「社会的課題解決のためのクラウド・ファンディング・プロジェクトを作成せよ」という課題に取り組み、最終日にはプレゼンテーションを実施した。講師は並河氏、諸澤正樹氏(Wicrep代表取締役)、米倉氏などが務め、過去の研修生なども参加。一番多くの共感を集めたプロジェクトに優秀賞が贈られた。