2014年5月26日8:00
スマホを使ったシンプル・スマートな決済を目指す「GMO Pallet」
秋からの本格展開から1年間で1万加盟店の導入を目指す
GMOペイメントゲートウェイ(GMO-PG)は、リアル・ネットを問わず、スマートフォンのアプリ(iOS対応)を利用するだけで料金の支払いができるスマホ決済サービス「GMO Pallet」の提供を、2014年4月22日より開始した。まずは、渋谷地域で先行してサービスを展開しているが、秋からはAndroid対応を行うとともに、対象エリアを広げる方針だ。
当初は渋谷近辺の店舗を中心に加盟店の開拓
GMO-PGの強みとなる決済をコアにサービスを提供
スマホ決済サービス「GMO Pallet」のサービス利用者は、iOSの「GMO Pallet」アプリ(無料)をダウンロードし、クレジットカード情報(Visa/MasterCard)を登録する。登録後は、店舗での支払いをチェックイン(スワイプ)と1タイプイン(暗証番号入力)で行うことで、カードを出さずにテーブル会計を行うことが可能だ。また、利用店舗からのクーポンなどを得ることもできるという。
GMO-PGでは、以前からスマートフォン関連サービスの展開を検討しており、さまざまな展開方法を検討したが、2013年10月に「スマートフォンビジネス推進室」を立ち上げ、自らスマートフォンアプリを活用したサービスを提供することとなった。イヤフォンジャックタイプの決済サービスをはじめ、スマートフォンを利用したサービスが利用者に認知されてきたことに加え、リアル店舗にも決済サービス提供の裾野を広げることができるメリットもあった。
サービスの提供に向けては、カード会社の協力を得て進めたという。その結果、セキュリティを担保しながら、利便性の高いシステムを構築できたそうだ。
現在、飲食店やアパレルなど、渋谷近辺の店舗を中心に加盟店の開拓を進めている。渋谷はITリテラシーの高い人が多く働く地域でもある。GMO-PGでは、渋谷にある店舗の店長・賛同者・応援団100人に参加してもらう「店長100人委員会」を創設。まずは同地域で面展開を行い、数カ月は要望や利用状況を吸い上げ、より質の高い決済方法の創出や消費体験の提供に取り組む。加盟店開拓は現状、GMO-PGのスタッフが実施。本格展開の際はパートナーと連携する形も視野に入れている。
イヤフォンジャックタイプを利用したスマホ決済サービスは国内でも複数登場しているが、「弊社の強みとなる決済をコアに、スマホアプリ上で完結し、お客様が決済時にクレジットカードをお財布から出す必要がないサービスを提供していきたい」とGMOペイメントゲートウェイ イノベーション・パートナーズ本部 スマートフォンビジネス推進室 室長 畑田泰紀氏は話す。GMO-PGでは、ユーザーの獲得と加盟店への導入を進めているが、「GMO Pallet」は両社にとって会計をよりシンプル・スマートにできるサービスとなっているそうだ。
レジアプリはアルバイトでも簡単に使えるオペレーションを意識
加盟店が支払う決済手数料は3.24%
一方、店舗側は、「GMO Pallet」への申込み手続き後、店舗専用の「GMOPalletレジ」アプリ(iOS対応)をスマートフォンやタブレットにダウンロードし、GMO-PGが発行するID・PWを登録することで、顧客に「GMO Pallet」による決済手段を提供できるようになる。
まだ開始から間もないが、「レジアプリについては、店舗の従業員、アルバイトの方が簡単な説明のみで使いこなせています。かつ導入店舗の評価も高く、ある店舗では同業の他の店舗の店長にも勧めていただくなど、好評です。店舗にとっては、ユーザーの情報が一元で把握できるため、リピーターを如何に増やすかを考えていただけます」と畑田氏は語気を強める。
今回は、店舗向けのサービスとして、一度でも店舗で利用した顧客に対し、プッシュ通知できる仕組みを提供している。畑田氏は、「メールアドレスの場合、確認されない方もいらっしゃいますが、アプリに対してのプッシュ通知であれば、よりリーチが高まります」と説明する。
オーダー機能はオプションで付けており、ダウンロードすれば無料で利用可能だ。例えば、混雑時にはオフにし、それ以外の時間帯ではオンにするなど、加盟店のオペレーションに合わせて切り替えることができるという。また、キャッシュオンデリバリーの場合、事前に決済が完了するため、利用者の店舗での操作は不要となっている。
まずは、個店を中心に営業を行っているが、「大手企業への導入の場合、OEMでの提供も可能です」と畑田氏は話す。
なお、店舗が導入を希望する場合、GMO-PGとの加盟店契約が必要となる。店舗が支払う決済手数料は3.24%と、イヤフォンジャックを利用したスマートフォン決済サービスとほぼ同じだ。審査については、申し込みから数日で完了し、店舗が利用しやすいように迅速な対応を行っている。
秋からはAndroid対応を行い、営業強化
国内のスマホアプリを利用した決済の先駆者を目指す
GMO-PGでは、店舗の評価は日増しに高まっているため、今後はコンシューマにどう登録を促すかを考えていきたいとしている。現状、導入店舗にPOPを掲載するなど、店舗と相談して進めていく方針だ。秋からはAndroid対応など事業拡大を予定しているため、より利用者のニーズに沿った申込方法を検討していきたいとしている。
また、クーポンやポイントなどの付加サービスについては、同分野に強い企業との連携を強化していくそうだ。
畑田氏は、「『GMO Pallet」の仕組みには自信を持っており、絶対に普及すると考えています。本格展開を行う秋から1年後には、1万店舗を獲得したいと考えていますが、手応えはあります。スマートフォンアプリを使った決済の先駆者として№1を目指したい」と笑顔を見せた。
企業名 | 所在地 | HP | |
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GMOペイメントゲートウェイ株式会社 | 〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1-14-6 渋谷ヒューマックスビル [TEL] 03-3464-2323 [FAX] 03-3464-2477 |
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サービス概要 | |||
GMO-PGは、ネットショップや SNS・スマートフォン上で展開するコンテンツなどの非対面販売型の事業者、NHKなど月額料金課金型の事業者、並びに日本年金機構や東京都等の公的機関など4万店舗以上(GMOペイメントゲートウェイグループ2013年3月現在)の加盟店に、クレジットカードをはじめとする決済処理サービスを提供しております。消費者と事業者にとって安全性が高く便利な決済を実現し、日本の決済プロセスのインフラになることを目指しております。決済業界のリーディングカンパニーとしてイノベーションを牽引し、日本のEC化率の向上に貢献いたします。 |