2015年2月12日8:31欧米ではティーンエイジャーにも広がるプリペイドカードリアルでもネットでもクレジットカード同様に利用可能
欧米では、VisaやMasterCard、American Expressといった国際ブランドが搭載されたプリペイドカードを、クレジットカードやデビットカードの代替としてヤング層に持ってもらうマーケティングが欧米では盛んに行われている。リアルはもちろんネットでもクレジットカード同様に利用可能だ。
10代のヤング層にとってオンライン決済が身近に
非接触電子マネーはネットでの利用で苦戦
インターネットやスマートフォンの普及に伴い、音楽やデジタルブックなどの各種ダウンロードやオンラインゲーム、ネット通販といったeコマースやMコマースが拡大する中、10代のヤング層にとってオンライン決済が身近になっている。
また、ファーストフードやコンビニエンスストアなどのリアルの店舗や各種自販機などでのキャッシュレス化が進んでいる。日本では、IC乗車券の交通系電子マネー、「nanaco」や「WAON」、「楽天Edy」といったプリペイドの非接触IC電子マネーを10代のヤング層がリアル店舗で普通に使っている。ただ、ネット決済については、リーダライタを用意しなければならないなど課題は山積みで、利用は苦戦している。
侮ることができないヤング層の購買力
ヨーロッパの先進12か国の市場規模は32億ドルに
10代のヤング層はオンライン決済を行うためにクレジットカードや銀行口座を持つことは未だハードルが高く、国ごとに対象年齢は異なるものの未成年者が負債を負うクレジットカードの発行の発行は特に難しい。
ヤング層の購買力は先進国ほど侮ることはできず、ヤング層を対象にしたオープンループのオンラインプリペイドカードへの期待は大きく、MasterCardによると、2017年度のヨーロッパのイギリス、ドイツ、フランス、イタリアなど先進12カ国におけるマーケット規模の予想は、32億ドル(約3,200億円)に達するものと見込んでいる。国別では、イギリス、フランスがそれぞれ6億ドル(約600億円)、ドイツが5億ドル(500億円)、クレジットカードやデビットカードに比べてプリペイドカードが盛んなイタリアが4億ドル(約400億円)と見込まれている。
オープンループのオンラインプリペイドカードのヤング層のマーケットは、オープンループのオンラインプリペイドカードを独自に持つことができる16歳以上21歳までのヤング層のみならず、10歳以上21歳までの子供を持つ親も対象であるといわれている。
「世界のプリペイドカード市場要覧」では、ヤング層を対象にしたオープンループのオンラインプリペイドカードの「VISAのBUXXカード」やAmerican Expressの「PASSカード」、「キャンパスエディションプリペイドカード」、Spend Smartの「“bill my parents”マスターカード」など、いくつかのイギリスのティーンエイジャーカードを紹介してみたい。クレジットカード同様にリアルでもネットでも利用できるプリペイドカードは、国内のティーンエイジャーにも広がる可能性がありそうだ。