2015年12月25日12:22
フランスのIT企業であるATOS(アトス)の子会社であり、ベルギーの決済サービスプロセッサーであるWorldline(ワールドライン)は、欧州、南米、アジア等でビジネスを展開しており、7,300人の従業員を抱えている。2014年には11.5億ユーロの収益を達成したが、Equens(イークエンス)のアクワイアリング部門であるPaySquare(ペイスクエア)を買収することにより、欧州でリーダーシップを発揮する方針だ。
対面、非対面かかわらず、決済にかかわる幅広いサービスを提供
Worldlineは、インターネット/リアル店舗にかかわらず、決済サービスにかかわるビジネスを多岐にわたって展開している。加盟店向けの決済サービスや端末の提供、eコマースのイシュイングやアクワイアリング、決済にかかわるプロセッシングサービスやソフトウェアライセンスの3つの軸でビジネスを行っている。また、Beaconを利用したIoTサービス、トラフィックデータの分析などもビジネス領域となる。
ヨーロッパでは、ベルギー、フランス、ドイツなどでマーケットシェアを獲得しているという。また、アジアではソフトウェアライセンスビジネスを中心にサービスを提供。さらに、親会社のATOSは、日本など世界45カ国で展開しているため、Worldlineのサービス提供地域以外でのプレゼンスを高めることも可能だ。
PaySquareの買収により欧州でリーダーシップを発揮へ
Worldlineでは、2015年11月3日、欧州の主要プロバイダーであるEquens(イークエンス)のアクワイアリング部門であるPaySquare(ペイスクエア)の買収を発表。Equensの資本は、Worldlineが63.6%を取得し、36.4%をEquensの株主が分担する。これにより、EUで最大規模のプロセッサーとなるそうだ。
「Equensは、ファインシャルプロセッシングのリーダー的な存在であり、PaySquareを統合することでアクワイアリングを強化でき、特に欧州でリーダー的な存在を発揮できます。来年の4月から5月には統合が完了する予定となっています」(Worldline ストラテジ, セールス&マーケティング ヘッド・オブ・グローバルマーケティング Stephanie Nogues氏)
Worldlineは、たとえばベルギーでは95%マーケットシェアは取れているそうだが、PaySquareの事業を統合することで、大手から中手までアクワイアリングの流通網を強化できるそうだ。
今後の目標として、「2014年は11.5億ユーロの売り上げでしたが、2015年は15億ユーロの売り上げを目指しています」とStephanie Nogues氏は語った。