カスタマー・ロイヤリティカードにICカードを最初に導入した企業、マルチポイント・プログラムの起源は?

2017年9月21日8:00

カスタマー・ロイヤリティ(Customer Loyalty)とは、“顧客から御愛顧を得ること”を意味する。カスタマー・ロイヤリティ・プログラムは、自店での購入金額などに応じて特典ポイントなどのインセンティブを顧客に提供し、顧客が獲得したポイント数に応じて各種報酬(Rewards)を与えたり、エリートプログラムなどで顧客の貢献度に応じて各種メンバーシップ・サービスを提供したり、報酬をアップしたりすることで、顧客のさらなる御愛顧を勝ち得るマーケティングプログラムである。こうしたカスタマー・ロイヤリティ・プログラムは、顧客の固定化、囲い込みを図ることにより、利益の増加を図るものである。

アメリカでは「クラブカード」という名称が用いられる

カスタマー・ロイヤリティ・プログラムでは、「ロイヤリティカード」、「リワードカード」、「ポイントカード」、「アドバンテージカード」、「クラブカード」などと呼ばれるIDカードをプログラムに参加した顧客に交付している。

特に、アメリカでは「クラブカード」という名称が多く用いられている。こうしたカスタマー・ロイヤリティ・プログラムのIDカードには、バーコードを付したカードや磁気カード、コンタクトICカード、コンタクトレスICカード(RFID)などが用いられている。近年、スマートフォンなどのモバイルデバイスにモバイル財布アプリをインストールし、ロイヤリティカード機能をモバイルデバイスに搭載し、カードの代替を図るケースも増えている。ちなみに、カスタマー・ロイヤリティカードにICカードを最初に導入したのはシンガポールの髙島屋と言われている。

また、カスタマー・ロイヤリティ・プログラムはクレジットカード、デビットカード、IC電子マネー、オンラインプリペイドカードなどの各種ペイメントカードやオンラインペイメントシステム、モバイルペイメント・システムとの相性が良い。

カスタマー・ロイヤリティ・プログラムを成功させるには、如何に上手くポイントプログラムをペイメントカードやオンラインペイメント、モバイルペイメント・システムとリンクさせ、統合することができるかが重要だ。また、クレジットカードやデビットカード、IC電子マネー、オンラインプリペイドカードの機能は、カスタマー・ロイヤリティ・プログラムと同様に、モバイル財布アプリを通じてスマートフォンなどのモバイルデバイスに搭載されるようになっている。

モバイル財布アプリによって、カスタマー・ロイヤリティ・プログラムとNFCやQRコードなどによるPOSベースの近接型のモバイルペイメントやMコマースにおける遠隔型のオンラインのペイメントとの統合がなされた新しいプラットフォームが次々に生まれている。

マルチポイント・プログラムの起源はS&H社のグリーンスタンプ

「マルチポイント」とか「共通ポイント」と呼ばれているマルチ・カスタマー・ロイヤリティ・プログラムの“連合ロイヤリティ・プログラム”(Coalitional Loyalty Program)が、先進国のみならず新興国でも注目されている。

マルチポイント・プログラムの起源は、1930年代にアメリカで始まったS&H(Sperry & Hutchinson)社のグリーンスタンプと言われている。グリーンスタンプを始めたバージニア州のS&H社(創業:1896年)は、地域の食品店や小売店、給油所にグリーンスタンプを売り、小売事業者は商品を購入してくれた消費者にボーナスとして購入金額などに応じてグリーンスタンプを提供した。消費者は、インセンティブとして提供されたグリーンスタンプを24ページ立ての“コレクターブック”というグリーンスタンプ専用の張り込み帳に貼り付けた。“コレクターブック”1冊につき、1,200ポイント相当のグリーンスタンプを集めることができた。グリーンスタンプを貼付した張り込み帳の数量に応じて、グリーンスタンプの特典カタログに掲載された各種日用品やギフト商品、特典(報酬)が提供された。

関連記事

ペイメントニュース最新情報

ポータブル決済端末、オールインワン決済端末、スマート決済端末、新しい決済端末3製品をリリースしました(飛天ジャパン)

国内最大級のクレジットカード情報データベース(アイティーナビ)

「お金の流れを、もっと円(まる)く」決済ゲートウェイ事業のパイオニアとして、強固なシステムでキャッシュレス決済を次のステップへと推進します。(ネットスターズ)

国内最大級の導入実績を誇る決済代行事業者(GMOペイメントゲートウェイ)

決済シーンにdelight(ワクワク感)を!PCI P2PE 認定国内実績 No.1の「確かな信頼」を提供します(ルミーズ)
電子マネー、クレジット、QR・バーコード、共通ポイントなど、多数のキャッシュレス決済サービスをワンストップで提供(トランザクション・メディア・ネットワークス)
決済領域を起点に多様なビジネスニーズに応える各種ソリューションを提供(インフキュリオン)
ReD ShieldやSift等の不正検知サービスを提供し、お客様の不正対策を支援(スクデット)
BtoCもBtoBも。クレジットカード決済を導入するならSBIグループのゼウスへ。豊富な実績と高セキュリティなシステムで貴社をサポートいたします。(ゼウス)
TOPPANの決済ソリューションをご紹介(TOPPANデジタル)
多様な業界のニーズに対応した、さまざまなキャッシュレス・決済関連サービスを提供する総合決済プロバイダー(DGフィナンシャルテクノロジー)
決済業務の完全自動化を実現する「Appian」とクレジット基幹プラットフォームを合わせてご紹介!(エクサ)
チャージバック保証、不正検知・認証システムなどクレジットカード不正対策ソリューションを提供(アクル)

非対面業界唯一!!カード会社とダイレクト接続により、安心・安全・スピーディーで質の高い決済インフラサービスを提供。Eコマースの健全な発展に貢献する決済代行事業者(ソニーペイメントサービス)

stera terminalでお店のポイントがつけられる「VALUE GATE」(トリニティ)

Spayd スマートフォン、タブレットがクレジット決済端末に!(ネットムーブ)

DNPキャッシュレス 決済プラットフォームをご紹介(大日本印刷)

PAGE TOP