2017年11月29日7:00
デジタルセキュリティベンダーのジェムアルト(Gemalto)は、同社の委託で世界の消費者10,000名以上を対象に実施された調査によると、大部分(70%)の消費者が、情報漏えいを起こした企業とは取引しないと回答したと発表した。また、10人中7人(69%)の消費者が、企業は顧客の個人情報保護を重視していないと感じているとした。
一方で、消費者がセキュリティ対策を適切に講じていないことも同調査で明らかになった。半数以上(56%)が依然として複数のオンラインアカウントで同じパスワードを使用している。また、ソーシャルメディアアカウントを保護するためにサービスプロバイダーが二要素認証などの強力なセキュリティ対策を提供している場合でも、5分の2(41%)の消費者はこうした技術を利用せず、自らを情報漏えいのリスクにさらしているという。
その理由として、大部分(62%)の消費者が、顧客個人情報を保有する企業がセキュリティの責任を負っていると考えていることが挙げられるとした。また、小売(61%)、銀行(59%)、ソーシャルメディアサイト(58%)では消費者の目が厳しく、情報漏えいを起こした企業からの購入をやめると消費者は回答している。
ジェムアルトでは、消費者のセキュリティへの懸念は高まっているとした。実際、3分の2(67%)が近い将来に情報漏えいの被害に遭うことを心配している。また、消費者は責任の所在は企業にあるとしており、自分の個人情報が漏えいした場合、大部分(93%)の消費者がデータ漏えい企業に対して法的措置を取る、または法的措置を検討すると回答している。