2010年10月15日8:10
「ポイントサービスの現在」~カルチュア・コンビニエンス・クラブ「Tポイント」(3)
提携企業の未利用者に対し
POSクーポンを配布
同社が最近、力を入れているのがPOSクーポンだ。これはある提携企業の未利用者に対し、POSから割引などの特典が受けられるクーポンを出力するなどのワン・トゥ・ワン・マーケティングの仕組みである。例えば、TSUTAYAのある商圏に暮らしている会員が店舗でDVDなどを借りに来た際、牛角の未利用者に500円の割引券を出力するといったスキームだ。すでにTSUTAYAだけではなく、ファミリーマート、アイシティでクーポンの出力を行っている。
「これはTポイントを通じて、各店舗への顧客の来店情報を持っているからこそ、できる施策になります。未利用者にセグメントする場合、エリアセグメントと他の店舗でTポイントを貯めているなどのセグメントを行うことによって通常の媒体よりもヒット率が高くなる傾向にあります」(大野氏)
また今年からは、特定の地域で合同クーポンを配布して、店舗ごとに相互送客効果を図っている。例えば、渋谷と新宿で実施した「シブトク&ジュクトクキャンペーン」では、両地域にあるアライアンス企業の協力を募り、TSUTAYAやファミリーマートなど対象店舗で合同クーポンを配布した。結果、クーポン利用者数も好調で、今後は五大都市に対象エリアを広げる予定だ。
最近ではアライアンス企業同士が共同で販促施策を実施するケースもあるという。同社では今後もアライアンス企業への来店促進を図る取り組みを強化し、売上アップに貢献していきたいとしている。
当面の目標としては、前述のように2013年までに会員数6,000万人が挙げられる。
「TログインIDのスタートにより、カードをお持ちでない方にもポイントを付与することが可能になりましたので、会員数6,000万人は可能であると考えています」(大野氏)
リアル店舗では生活に密着したポイントサービスの地域を確立したTポイントがネットの世界にどう浸透するのか?その成果に注目が集まりそうだ。
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