2018年10月9日8:00
TIプランニング ペイメントナビ編集部主催、日本ストラタステクノロジーとDTS(開催当時はデータリンクス)が共催した「カード決済ビジネス最新動向セミナー」が2018年9月26日にベルサール八重洲で行われた。
基調講演では、カード戦略研究所 代表 中村敬一氏が登壇。中村氏は、まず「現金大国」日本の現状、国内のキャッシュレス化とカード決済シーンに触れた。その上で、2020年、2027年キャッシュレス決済40%に向けた展望と課題について紹介した。また、加盟店システムの最適化ために求められる点について説明した。
続いて、共催企業講演として、日本ストラタステクノロジー 常務執行役員 ソリューションサービス本部長 太田 安信氏と、DTS ニュービジネス推進部 プロジェクトリーダー 加藤 宏明氏が登壇した。
日本ストラタステクノロジーは、「加盟店オンライン・システムの課題とその解決に向けて」と題し、講演した。同社は、決済システム向けにソフトウェア、ハードウェア、サービス等を提供しており、日本のクレジット・カード・オンライン・トランザクションの70%以上がその処理の中で一度は同社が提供するソリューションを利用・通過しているそうだ。
加盟店の決済環境が変化する中で、同社のペイメント・ソリューションは、常に世界の決済市場の最新情報をキャッチアップしている。また、最新技術や規格といったニーズに素早く応えることが可能な分厚い万全の設計開発体制、オンプレミスやクラウドの各種プラットフォームに柔軟に対応可能だという。
DTSは、「クレジットカード情報非保持化支援 BPO サービスについて」紹介した。加藤氏は、2018年カード情報個人情報の漏洩事故の現状、実行計画2018の要約・非保持の考え方について触れた上で、紙処理、電話による決済処理アウトソースが可能なクレジットカード情報非保持化支援 BPO サービスについて説明した。
最終ゲスト講演では、東急電鉄 生活サービス事業部 メディア・マーケティング部 事業企画課 主事 松藤京介氏が登壇し、「東急グループにおける決済サービスの経緯と展望」について紹介した。松藤氏は、東急グループの顧客接点の経緯、リテーラーからみた顧客接点の課題、東急グループにおける今後の決済サービスの必要性について触れた上で、スマートフォンを活用した新たなクレジットカード決済ソリューション「.pay(ドットペイ)」について紹介した。
「.pay」は、店舗などの販促アプリに、カードレスのクレジット機能を搭載することで、スマホ1台で支払いが可能だ。決済時にはスマートフォンに表示されるQRコードを利用するサービスとなる。
なお、同セミナーは、申し込み開始後、早期に満席となり、その後座席を拡張して対応したが、開催1カ月以上前には定員超過により受け付けを締め切るなど、高い関心が寄せられた。また、当日も多数の参加者が訪れ、講師陣の話に耳を傾け、ペンを走らせていた。