2018年10月25日7:03
KDDIとKDDIアセットマネジメントは、2018年10月24日より、個人向け確定拠出年金サービス「auのiDeCo」の提供を開始した。「auのiDeCo」は、スマートフォンアプリで運用スタイルの調整を行うことができ、運用資産金額に応じてポイントが貯まるのが特徴だ。
通信とライフタイルの融合を目指す
KDDIは、通信とライフタイルの融合を目指しており、また、銀行、決済、保険などのサービスを展開している。銀行では、2008年に「じぶん銀行」を設立し、300万口座が開設されている。決済では、2010年から「au WALLET」を展開しており、有効発行枚数2,310万枚(2018年3月決算発表)を有する。また、2016年に「auの損害ほけん」「auの生命ほけん」「auのローン」を提供している。現在、少子高齢化、雇用の流動化、単独世帯の増加などが進む中、人生100年時代に向けて“もっと安心できる金融サービスを届けたい”という思いのもと、「auのiDeCo」を開始することとなった。
「iDeCo」(個人型確定拠出年金) は、毎月決まった掛金を投資信託や定期預金などで積み立て、60歳以降に年金または一時金で受け取る私的年金制度となる。①積立期間中の掛金全額が所得控除、②運用期間中の運用収益 (利息・売買益) が非課税、③受取時にも一定額まで非課税、と3つのタイミングで税制優遇を受けることができるため、積立・運用期間が長いほど“節税効果”が高くなるのが特徴だ。
現状、「iDeCo」の加入者は対象総人口の約1.2%、20~30代の加入者は全体の約24%であるため、投資初心者でも気軽にスタートできるサービスを目指したそうだ。
「auのiDeCo」は専用アプリで運用が可能に、5つのプランを提供
「auのiDeCo」では、専用アプリを提供。同アプリでは、積立額や年収に応じた節税額のシミュレーションや運用スタイルの選択・見直し時のシミュレーション機能等が行える。職業、年収、年齢と月々の積立額を設定すると利用が可能となり、現在の運用状況の確認、運用スタイルを変えるとお金の育ち方がどう変わるかまでチェックできる。
また、「auのiDeCo」では、利用者が保有している投資信託の残高に応じて、「WALLET ポイント」もしくは「Wow!スーパーポイント」を還元する。月間保有残高が100万円の場合、年間1,000ポイント (auユーザーの場合) が永続的に付与される。
さらに、「auのiDeCo」はKDDIアセットマネジメントに支払う「運営管理手数料」を永年0円 (無料) で提供する(ただし、加入・移管時の初期手数料や、給付・還付等の際に手数料が発生)。
KDDIアセットマネジメント 代表取締役社長 藤田 隆氏によると、運用商品はわかりやすさを重視し、5つに絞ったという。利用者は、①三菱UFJ銀行確定拠出年金専用1年定期預金、②auスマート・ベーシック (安定)、③auスマート・ベーシック (安定成長)、④auスマート・プライム (成長)、⑤auスマート・プライム (高成長)――から選択できる。