2010年10月28日8:40
「注目のペイメントビジネス」~イズミ/ゆめカード(2)
金額に応じてプレミアムチャージを実施
想定以上の入金額に成果
ゆめか発行前は、イズミ、ゆめタウン利用者の約8割がゆめカードを提示していた。そのうち、現金会員が約400万人、クレジットカード会員が約100万人だったが、「メインは現金会員の切り替えと新規顧客の開拓です。また、クレジットカードからゆめかへのチャージは需要を見極めてから考えたい」とゆめカード担当者は説明する。
同社では、ゆめかを導入した店舗において、開始日から1~2 週間の間にその場で3,000 円以上チャージした人を対象に、初回チャージ金額に応じてさらにプレミアム金額をプレゼントするキャンペーンを行っている。初回チャージ金額が3,000~4,000 円の場合は+100円、5,000~9,000円で+200 円、1万円~2万9,000 円で+500円の金額がチャージされるが、「一番低い金額である3,000円をチャージする方が多いと想定しましたが、1万円をチャージする方が最も多く、お客様からプレミアムが受けていることが分かりました。1カ月後にもキャンペーンを行いましたが、その期間もチャージ金額が伸びたため、今後も不定期に同様の取り組みは実施していきたいと考えています」(ゆめカード担当者)
「地域通貨」として外部加盟店での利用を想定
来年までに100万人の獲得を目指す
イズミでは、企業精神である「新しい街づくり、地域への貢献」に基づき、積極的にゆめタウン周辺地域との連携を図っている。すでにゆめカードのお買物ポイントが貯まる加盟店としてガソリンスタンドや地元商店街の飲食店・小売店など700店舗が加盟している。同社では今後、新しい「地域通貨」として、ゆめかのグループ外加盟店の開拓にも取り組んでいく方針だ。
「まずはゆめカード加盟店からアプローチし、その後ほかの店舗にも対象を拡大していきたい」(ゆめカード担当者)
イズミやゆめタウンではPOSを利用してチャージや決済を行っているが、他の加盟店ではCATを利用しているため、まずは専用端末を早期に開発したいとのことだ。
イズミとゆめカードでは、来年度末までに100万人のゆめか会員獲得を目指し、顧客へのアプローチを進めている。